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衛宮士郎の新たなる道
第8話 負けられない戦い
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じじじ、なななな、いんだだだだだ、からねねねねね!!?)

 如何やら必ず勝つことを条件に、今日義経への挑戦を許されたらしい。
 つまり、負け=説教()である。説教()なのだ。南無。
 そんな押してる一子だが、矢張り昨日の百代対シーマのアレは一子にとって良くも悪くも衝撃的だったのか、最近では決闘中に抑えることが出来ていた筈の感情が蘇る。

 (私も、私も私も私も私も私も私も私も私も――――私も!憧れ(お姉様)みたいに!)

 勝つ!それがこの努力の天才と呼ばれる一子の理想の姿だろう。だが、

 (ん?隙!?)

 今まで一切の隙なく徐々に攻めて来ていた相手の一子から、僅かな大振りなれど確実な隙が出来た事を義経は見逃さない。
 一瞬で懐に入り、振り上げた刀で一子の手から薙刀を弾き飛ばす。

 「あっ!?」
 「逃しはしない!」

 さらには刀を投げて一子にそれを避けさせることによって強制的に体勢を崩し、

 「源氏式――――脇固め!」
 「あぐっ!」

 直に密着して脇固めで動きを封じる。
 これはもう外せないなと判断して、一子のこの後の末路を知りながら正当なれど無慈悲な判定を出すシーマ。

 「勝負あり!この決闘はヨシツネの勝利である!」
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