暁 〜小説投稿サイト〜
GS美神他、小ネタ集
苦離主魔巣
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舐めて回復したらしい。
「ガーー、グオーーーー」
 そして、このいびきを聞かれ、今の寝顔を見られると、もうお嫁に行けそうにない状態の美神令子。 隣にはいつものように、白目を剥いた「お兄ちゃん」西条がテーブルに突っ伏して倒れていた。
「うう〜〜ん、ピートォ〜〜、もっと抱いて〜〜」
「助けてくれ… タイガー、横島君……」
 酔いつぶれてからも、ピートを掴んで離さないエミと、教会への献金で一晩「レンタル」されてしまったピート。

 回想シーン…
『ピート君、君の尊い犠牲で、多くの貧しい人が救われるんだっ、頼むっ』
 教会の床に、膝と手を付いて頭を下げる唐巣神父。 すでに泣いているらしい。
『どうしたんですか? 先生っ』
 神父に見せられた小切手は、0の数が6個ほど有り、頭に5が付いていた。
『こ、これ円ですよねっ、ルピアとかバーツじゃないですよね…』
『それだけあれば、冬の間の炊き出しでも何でも… いや、灯油だってストーブだって好きなだけ買えるっ』
『これは皆さんへのクリスマスプレゼントですわ、有効な使い方は神父様が一番良く知ってるワケ』
『エミさん… あなたは天使のような方だ…』
 感動して、すっかり騙されて付いて来たのが運の尽き。 速攻でプレゼントの呪いの首飾りを巻かれ、他の女が近寄れないようにして、一晩中セクハラ攻撃を受けたピート。 ホテルに拉致されなかったのだけが救いだった……

 その魔窟に、神族の二人が到着した。
「何ですか? この有様は…」
「すごいのね〜〜」
 二人が現場に踏み込むと、酒臭い異臭が立ち込め、食べ散らかした料理や皿が散乱していた。
「くりすますと言うのは、やはりサバトに近い儀式だったんですね… すぐにこの穢れた気を払いましょう」
「そうなのね〜〜」
 右門、左門の鬼も手伝い、怪しげな儀式に使用された飾り付けが撤去され、小竜姫が念仏を唱えながら、庭先で燃やして行く。
「あっ、どうしたんですか? 小竜姫様」
「おキヌさん、未成年(315歳)の貴方までこんな怪しげな祭りに参加したんですか? それに飲酒まで」
「すみません… 誰かにジュースを注がれたと思ったんですけど、ワインかシャンパンだったみたいで また飲んだ途端、意識をなくしたんです…」
「もっと自分の身を大切になさいっ、そのまま男達に連れ去られていたら、どうなっていたかっ」
「はい、これからはもっと気を付けます…」
 もちろん美神の目の黒い内は、そんな事は起こらないが、現状は酔いつぶれたまま倒れていた。
(ん… 何か焦げ臭い)
(何か燃えてるワケ)
 最小限の警戒心は残していたのか、令子とエミが起き上がった。
「ニャ〜〜」
 魔鈴の使い魔の黒猫も、先程から飼い主を懸命に起こそうとしている。
(充電中・ドクターカオス
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