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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百二十四話 決死のケーフェンヒラー中佐
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言わさずに連絡せよと命じる姿に皆が皆、テレーゼに宿る偉大なる人物の片鱗を感じさせた。

『御意』

【グリンメルスハウゼン総監との連絡が終わり皆に向き直したテレーゼ皇女殿下の瞳は燃えていた】とは、この時戦艦に同乗していた、後に女性初の装甲擲弾兵総監に就任する、ズザンナ・フォン・ブルームハルト上級大将回想録に残っている話である。

「目標変更、ノイエ・サンスーシ」
その言葉に、オフレッサーもドロイゼンも驚くきの表情をした。

「殿下、一旦オーディン軍事宇宙港に停泊し、其処から地上車でお向かいになった方が」
「いえ、今は一刻を争います、ノイエ・サンスーシの湖に直接降下させます」
「しかし、それでは危険が伴います」

「近衛は対空火器を持っていません、それに事件は一刻を争います」
皆が皆、その言葉に反論できない。
「ラプンツェルとドッキングして当艦が上空援護、ラプンツェルが着水します」

「しかし」
「ラプンツェルならば、並みの戦艦が束になっても敵いませんから」
「確かにそうですが」

「それに、ラプンツェルには、強襲揚陸艇が積んであるわ」
その言葉に、オフレッサーが気がついた。
「つまり小官達が、謁見の間へ強襲揚陸艇で突っ込むと言う訳ですな」

「殿下、無茶です。宮殿が強襲揚陸艇の突入に堪えられません」
ヴィッツレーベン大佐が言うが、テレーゼが制する。
「大丈夫よ、あの部屋はテロを警戒して外壁と内壁間にハイパーカーボンとチタンセラミック複合装甲が為されているのよ、あれならば戦艦の装甲と同じだから、強襲揚陸艇で穴を開けられるし、部屋が崩れる事は無いわ」

その言葉に、艦橋では納得はしてないが、納得せざるをえない状態になった。


その頃、軍事宇宙港では、艦長ドゥンケル大佐がラプンツェルの緊急発進をしてのけていた。
「上空、クリヤー、ハッチ開け!」
テレーゼの為に生まれた彼女がその鋭く光る蒼き体を、悠久の大空へと飛び立たせたのである。

「方位確認、2308」
「微速前進」
主たるテレーゼの元へとラプンツェルが突き進む。

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ラプンツェル発艦シーンはファーストガ○ダムのガン○ムが発艦するシーンのBGMが流れている感覚です。

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