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雲は遠くて
132章 りんりんと 歌っているよな 虫の声
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自然な歌唱法は、
歌いかたの手本のようだと思ったんです。あっははは。
まあ、こんな、どこかおかしな、おれがモデルの映画が作られることになるとは、
いまだに不思議なんだけれど。あっははは。
だけど、希望(りく)くんも、友愛(とあ)ちゃんも、『クラッシュビート』のオーディションの合格、
本当に、おめでとうございます。おれも最高にうれしいですよ、あっははは」

 信也がそういって笑った。

「わたしたちも、最高にうれしくって、感動しっぱなしです」

 小学4年なのに、整った顔立ちで、女性の色気も感じさせる白沢友愛(とあ)は、
満面の笑みでそう言った。

「ぼくは、この映画の信也さんがモデルの役をいただけて、
ぼくの人生が決定的になったような気もしているんです。
みんなからいろいろ祝福されたりして。まだ映画の撮影も始まっていないですけど。
なんか毎日、気持が舞い上がってます。あっははは」

 福田希望(りく)は、そう言って、天真爛漫な笑顔になった。

「希望(りく)くんは、ぼくの小学校のころに、そっくりな気がするよ。
ぼくは、好きなことだけに、とても夢中になって、
ほかのことは、のんびりのマイペースなタイプでね」

「へーえ。やっぱり似ているんですね。ぼくもそんなタイプです」

「希望(りく)くんも、友愛(とあ)ちゃんも、ホントおめでとうございます。
この映画は、10年くらいの期間で完結する予定なんですよ。
その意味では、あの『ハリー・ポッター』のような映画になるって、
考えてもらえればいいと思います。
まあ、物語といいますか、ストーリーにともなって、
登場人物たちも、きちんと毎年、年齢(とし)をとっていく、
そんなシリーズにしたいと思っているんですよ。
ですから、希望(りく)くんも、友愛(とあ)ちゃんも、
学業との両立も大変だと思いますが、
その点も、ぼくたちが全面協力してゆきますので、
お互いに無理をしないで、楽しくやってゆきましょう
そして、このシリーズを成功させましょう!」

 竜太郎がそう言って、みんなに微笑んだ。

≪つづく≫ --- 132章 おわり ---

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