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勇者って...何?
第53話 躑躅って...何?

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「ねえ、城ってさ...3時間程度で出来るもんなの?」
「魔法って...凄いですね...」
「すごいね〜、このお城〜、見たことないよ〜」
「うん、そうだね」
『主殿、少女が起きました』
「あ、みんな、ちょっといってくる」
で、その子何か言ってる?
『はい...来たら分かります...』
あ、なんか2択に絞れたから良いわ...
「で、着いたけど、なんか怖いなぁ...一応...失礼しまぁす」
「誰...あの人...」
「あの方は、私の主だ、そしてこの国の王様
西川 兼司様、貴方のことも助けてくれた方だ」
「その紹介の仕方は...」
「すいま...せん...」
「まあ、良いんだけど、なんかおかしいところとかある?」
「おかしい?...」
「例えば上手くしゃべれないとか、動きにくいとか、もっと言えば...記憶がないとか」
「多分...上手く...しゃべれ...てない...と...思うし...名前は分かる...けど...住んでた所...分からない」
「記憶喪失とは違うのか...分かることだけ教えて?」
「名前はアザレア...多分12歳」
「アザレア...躑躅か、良い名前だな...家名って分かる?」
「家名?」
「名前の最後に来るやつなんだけど」
「もう2つ名前...ある、1つ...バーガンディー...もう1つ分からない...」
「貴族か王家...え?まあ、良いか...バーガンディーってどっかの酒だよな、ワインだっけ?
この世界にも似たもんが有るんだな...」
「この世界...?」
「ああ、何でもない、じゃあ、俺の家で一時的には暮らして貰うことになるけど...良い?」
「うん...ありがとう...」
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