第百十七話 漆黒の陰謀
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余りに危険すぎます。それに陛下がお許し為さる訳がございません」
「ああ。ケスラーその事なんだけど、父様は既に許可を受けているのよ。あとはオフレッサーと警備隊の責任者に連絡するだけだったんだよ」
「流石テレーゼ様ですな。やる事に卒がない」
にこにこ顔で私を賞めてくれるオフレッサーに対してケスラーは頭が痛いという顔だね。
「陛下のお許しが出たと、判りました。確認だけさせて頂きます」
ケスラーは、そう言って携帯を出しグリンメルスハウゼン憲兵隊総監の下へ電話してるよ。
「はい、殿下の決闘観覧ですが」
「はい、はい、では陛下の許可は真で」
「はい、全力を尽くしてお守りします」
電話が終わった、ケスラーは深い溜息を吐きながら、悟った様に話し出した。
「殿下、確かにグリンメルスハウゼン閣下の元に陛下よりご命令が下った模様です」
「でしょ」
「ケスラー少将。卿も少しは肩の力を抜け、そうせんと、髪の毛が白くなるぞ」
「仕方がありませんが、陛下のご命令とあれば、殿下の決闘観覧をお止めする事は出来ませんが、徹底的な護衛を致しますから、宜しいですね」
ケスラーが普段と違う迫力で念を押して来るので思わず頷いた。だってもの凄く鬼気迫るオーラが出てるんだもん。まるでア○ロと戦うシ○アの様なプレッシャーを感じたよ。
「ケスラー判ったから」
「お分かりいただけましたか、ではオフレッサー閣下が殿下の横で護衛をお願いします」
「ああ判った」
ケスラーの雰囲気にオフレッサーも毒気を抜かれた感だけど、私の言葉に又盛り返しだ。
「お願いね、オフレッサー」
「お任せ下さい、殿下には指1本触れさせませんぞ」
「では、決闘場が決まり次第、人員配置をするための準備を開始致します」
「頼むわケスラー」
「御意」
「オフレッサーは、ズザンナも連れてきて頂戴ね」
「お任せ下さい」
帝国暦483年7月27日
■フェザーン自治領 自治領主オフィス
「何、クロプシュットック侯が企みを」
「はい、自治領主閣下、クロプシュトック侯が皇太子を巻き込んで謀反を企んでいる模様です」
「それは面白い、帝国は今回勝ちすぎた、ここいらで消耗して貰わねば成らない」
「此処で帝国が2つに割れて内戦となれば」
「そうよ、惑星開発庁成る我らフェザーンの利益を損なう組織など消し飛んでしまう」
「そうなれば、フェザーンの利益が益々増えます」
「ボルテック、此は楽しみだ、詳し調べよ」
「はい」
帝国暦483年7月30日
■オーディン 某所
「クロプシュトックどうであった?」
「はっ、グレーザーも準備は整いましてございます」
「決闘場はリッテンハイムの荘園だそうだな、益々都合がよいわ」
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