暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第101話 真なる王
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 全てが 此処から――始まる。








 ランス達は牢獄を抜け、リーザス城1Fへと足を踏み入れた。
 
「お……」

 小さな扉を押し開けると、煌びやかな城内である事を確認出来た。

「よーしよし、ようやくだ。黴臭い所から抜け出せて清々するぜ」
「あー、この空気 久しぶりー。ねぇねぇダーリン! 私のお部屋にいこ! それで昔のアルバムとか見ようとー」
「んな事やってられる場合か。……ふん。派手に暴れてるみたいだな。オレ様を差し置いて 目立ちやがって」

 城内が騒がしいのは一目瞭然。いや 地震でも起きているのかと思える程揺れている。
 最初こそ陽気な声を上げていたリアだったが、城内の様子をその身で感じ、表情を強張らせていた。

「あれは……、リア様!!」
「リア様! よくぞ、よくぞご無事で!」

 駆け出してくるのは レイラとメナドの2人だった。

「あ、レイラにメナド。ご苦労様」
「今まで、お助けに上がるのが遅れ……、本当に申し訳ございませんでした」
「本当に、本当に……」
「2人とも。今はまだすべき事があるでしょう? 全て終えてからです」

 リアに跪く2人を 起こす様に告げるのはマリスだった。そして リアもそれに従う様に。

「そう、マリスの言う通り。この騒がしいの全部終わらせてからよ。………」 

 すっと頭上を見た。
 一際衝撃音が聞こえてくるのは、その震源地は間違いなく 謁見の間である事。そして そこにいるのは間違いなく、魔人であると言う事……。それらが容易に予想がついた。





 つまり、一刻も早く カオスを手に入れないといけない。

「先ずは 手短に詳しい状況をお願いします。外の状況は?」
「はい。城下町は モンスター達を中心に非常に危険な状態が続いておりましたが、それはほぼ制圧しました。ヘルマン軍も理由があり、現在投降している状況です。ヘルマン側の武将 トーマが我々の側についたと言うのが 一番の理由でしょう」
「………人類最強と名高いあのトーマがこちら側に……?」

 流石のマリスも、それに関しては驚きを隠せられない様子だったが、今はそれどころじゃないので、直ぐに気を取り直す。

「申し訳ございません。敵将ではありますが、彼は捕縛する事なく 最前線で戦わせております。……相手が魔人である為」
「そうですか。……リア様」
「うん。大丈夫。……トーマって男は、無害だって言うのは耳に入ってたし。今だけは眼を瞑るわ。処遇云々は全部終わってからね」

 牢獄に閉じ込められてたリアだが、その獄中のヘルマンの兵士達の愚痴は訊いていた。

 曰く この場にいれば マリスを、そしてリアも犯す事が出来る。
 曰く 上(恐らく城下町も含め
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