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獣篇T
8 人の家では、お行儀よく。
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  _「銀時。お前に話しておくべきことがある。」


  そう言いながら銀時(かれ)を見ると、彼はジャンプの上からこちらを覗いた。


  _「…なんだァ?どうした?急に。」



  言うべきか、言わぬべきか、とても迷う。

  迷った挙句、結局私は、言うことにした。



  _「実はな、銀時。以前に、私は高杉(あいつ)にチップで監視されていると、話しただろう?
    それでな、高杉に外出許可を出してもらった旨が、『真選組の、監察』なんだ。

    しかも超めんどくさいことに、それに関してのレポートも出すように、と義務付けられている。

    出さねば即、高杉(あいつ)の船から、迎えが来るだろう。


  銀時は、ここまで私の話を聞くと、持っていたジャンプを机の上に置いた。


    そこでだ、銀時。仮に高杉(あいつ)らが迎えに来て、私が万事屋(ここ)にいる、
    と知ったら、確実に銀時(おまえ)らに宣戦布告、もしくは、
    実力行使に出るだろう。

    だが私は、せっかく手に入れたこの「万事屋」での思い出を、高杉(あいつ)らに、
    ぶち壊させたくない。

    守りたいんだ、銀時。だから…」


  銀時が、口をはさむ。

  _「真選組に、潜入でもするつもりなんだろ?」



  …ズバリ、大正解。


  _「そうだ、銀時。というわけで、誠に自分勝手な話だが、私を万事屋(ここ)から
    真選組(あちら)に移籍させる、手伝いをしてくれぬか?

    頼む。どうだろうか?」



  
  しばらく間を置いた後、銀時(かれ)は、口を開いた。


  _「…オラァ、お前がその気なら、いくらだって手伝いをしてやらァ。
    だがな、同時にお前のことが、とても心配だ。

    高杉(あいつ)のせいである、ってことも、気に食わねェ。


    それでも、お前が幸せなら、それでいい。」



  …反対される、と思っていたが、その意外な答えに、私はとてもビックリした。


  _「…いいのか、銀時? 本当に?」



  銀時(かれ)は、不敵な笑みを浮かべて、言葉を続けた。


  _「…ああ。いいぜ。だがよ、潜入する前には、敵方(あいつら)の情報も、多少はいるだろ?
    だから、ざっと真選組(あいつら)について、説明すらァ。」


  願ったり、叶ったりだ。

  _「ああ。よろしく頼む。」



  私がそう言うと、彼は一枚の、人物相関表をもってきて、まず組織図の1番上の人物を指して、
  説明した。

  _「まずこいつが、真選組局長、
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