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和-Ai-の碁 チート人工知能がネット碁で無双する
第二部 北斗杯編(奈瀬明日美ENDルート)
第16話 時代の敵
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H13年秋口

 韓国において和-Ai-の実力は正しく評価している棋士は少数だった。

 まず和-Ai-のホームページが日中英の三カ国語対応で韓国語の情報が明らかに少なかったこと。
 大半の認識がプロにネット碁で何度か勝った高段アマチュアが調子に乗っている程度の認識だった。
 その為に賞金を欲しがる多くの棋士たちが我こそはと挙って名乗りを上げた。


 第1局目、221手で黒が中押し勝ち。

 黒の和-Ai-が鋭い追及と素晴らしい大局観で白を圧倒するという結果に終わった。

 碁ちゃんねるの反応は――

「事前情報がなかったから仕方ない」

「1回くらい負けたからって騒ぐのはオーバー」

「思ったより強かったけど、韓国側は様子見の低段棋士」

 ――といったものだった。


 第2局目は驚きの一手を持って迎えられる。

 黒の和-Ai-はプロでさえ打ちこなすのが難しいといわれる初手天元を披露。

 解説者が「舐めてるのか?」という怒りのコメントを発する。
 しかし黒石は難しい布石でも特別な手を使わず、序盤から優勢を築くことに成功する。
 最終的には中央の白が全滅し173手で黒の中押し勝ち。
 ある韓国人の棋士は「今回の負け方は前回以上に強烈だ」と呻く結果に終わった。

 そして二度に渡る対局で和-Ai-が一手あたり約10秒ほどしか持ち時間を消費していないことに対して
「早指しで礼儀がなってない」「黒の卑劣な早指しに白が呑まれてしまった」といった批判がなされた。

 また「負けてもリスクがない気楽なアマチュアと違いプロは背負っている責任が違う」というコメントもあった。

 逆に「私もこんな風に自信を持って打ちたい」という和-Ai-に対する好評価や「プロの打ち回しを見ると現代の碁は必要以上に複雑な打ち方をしているように映った」といった反応もあった。

 崖っぷちの状況に追い込まれた韓国棋院は対局する高段の棋士を探したが今や率先して手を挙げる者は殆どいない。

 対局予定や目撃情報を元に韓国代表の匿名棋士や和-Ai-の正体を特定する試みがネットで行われていた。何人かの棋士が推測されてアマチュアに無様に負けたと叩かれていた。

 そうした騒動に巻き込まれないため日中のプロ棋士は自らが和-Ai-ではないというアリバイを証明するよう心掛けていた。


 そして第3局目の生配信には全世界から30万人以上の囲碁ファンがアクセスし世紀の熱戦を見守ることになった。

 そこで多くの人が『衝撃的なまでに型破りな手』を目撃することになる。

 黒の一手目は天元の隣。そして三手目を天元を挟んで一間トビするという奇手。

 おもわず解説者が「歴史上、プロ棋士でこのような打ち方をした
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