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オズのジュリア=ジャム
第九幕その六
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 お弁当を出しました、サンドイッチやコールドチキン、無花果や林檎といったフルーツに果物ジュースのお弁当です。そのお弁当を食べてです。
 そのうえで、です。ジュリアは生きもの達を見て思うのでした。
「こうした生きもの達を観てるとね」
「どうしたのかな」
「ええ、外の世界にはもういないって聞いてね」
 こうかかしにお話するのでした、勿論かかしと木樵、ジャックは食べていません。何しろ食べる必要が全くないからです。
「信じられないわ」
「そうだね、僕もね」
「オズの国にいるとよね」
「信じられないね」
 外の世界にはもういないことがです。
「ドードー鳥もクァッガもね」
「そうよね」
「こうしてこの目で見ているとね」
「本当にね」
「僕やドロシーがオズの国に入った頃はね」
 モジャボロは二重世紀初頭のアメリカ人として言いました。
「もうリョコウバトはいなくなろうとしていたんだ」
「そうだったの」
「それで僕がオズの国に入った頃位にかな」
「リョコウバトはなのね」
「いなくなったみたいだよ」
 大体その頃にというのです。
「もういなくなろうとしていてね」
「いなくなったのね」
「何十億羽もいたのにね」
 それがというのです。
「一羽もいなくなったんだ」
「それは凄いわね」
「何十億羽もいてもね」
「いなくなったりするのね」
「生きものはね」
 そうなってしまうというのです。
「おかしなことをすればね」
「それだけ気をつけないといけないのね」
「外の世界ではね」
「そうなのね」
「そういえばドードー鳥はね」
 木樵はこの丸々として愛嬌のある鳥を見ています。
「飛べないし卵を地上に産んで動きも遅くて」
「すぐに捕まえられるわね」
「そうだね」
 木樵はジュリアにも答えました。
「この鳥はね」
「私達の方に自然に来るし」
「そうだね」
「オズの国のドードー鳥だけかも知れないけれど」
 それでもというのです。
「この習性と動きじゃね」
「簡単に捕まるね」
「そうよね」
「あとオオツノシカやサーベルタイガーは」
 ジャックはこうした生きもの達を見て思うのでした。
「角や牙がかえって邪魔かな」
「あっ、特にオオツノシカはね」
「狭い森の中だと特にね」
「邪魔かも知れないわね」
「そうだよね」
「そう思うと住む場所も大事なのね」
「外の世界ではね」
 お伽の世界ではないこの国ではです。
「そうみたいだね」
「そのこともあるのね」
「何か色々な理由があるんですね」
 神宝もバーバリーライオンやブルーバックを見ています、外の世界ではいなくなってしまった彼等をです。
「生きものが」
「そうだね、そうしたことに気をつけないと」
 ジョージの口調はしんみりとした
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