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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百四話 幼年学校卒業
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ございます。未だ未だ中間ですが士官学校でも頑張ってください」
盛大な拍手の中でテレーゼは貴賓席へ帰る。
続いて校長の訓辞やエーレンベルク軍務尚書の訓辞が続くが、テレーゼほどの拍手は起こらない。

しかしオフレッサーの訓辞は実戦経験からくる重みがあり例え下級貴族出身の成り上がり者と聞いている生徒達でも、単なる石器時代の勇者などでは無いと感じるのであった。

「卿らの卒業は未だ第一歩にも成っていない、しかし此処で培った関係は一生のモノとして大事にするように、友とはよいモノだ、そして彼等との付き合いは今後の人生の糧になる」

しかしラインハルトは相変わらず、オフレッサーを脳筋と馬鹿にしており、端から話を聞いていなかった。

卒業式では成績優秀者にテレーゼ皇女より、恩賜の金時計が贈られた為に、クラスヘッドのラインハルト以外は感動して受け取ったが、ラインハルトは能面ような顔で受け取っただけであった。
テレーゼは渡すそれぞれに言葉をかけていた。

卒業式終了後に特にオフレッサーを同じ地上車に乗せ話をしながら帰るのである。
「オフレッサー、今日は御苦労でした」
「ありがたき幸せ」
「オフレッサー、何時も言うけどもう少し砕けた話方をして頂戴」

「はぁ、しかし」
「まあ、宜しくね」
「はっ」

「所で、今日の卒業式の訓辞は良かったわね」
「お恥ずかしい限りです」
「いえ、あの心意気を語った事は、私でもジーンときたよ。卒業生も極々一部を除いて感動していたよ」

オフレッサーは益々照れるが、テレーゼの次の言葉に表情もキリリとして受け答えする。
「卒業式中ずっと能面のように表情を変えない者がいたでしょう」
「はっ、見事な金髪でしたな」

「アレが、グリューネワルトの弟なのよ」
「ああ、あれが噂の金髪の孺子ですか」
「オフレッサー口が悪いわよ」

「申し訳ありません」
「フフフ、冗談よ冗談、卿はあの者の姿を見てどう思うかしら」
オフレッサーは、何故そこまでテレーゼがラインハルトを気にするのかが気になった。

「はっ、何やら内面を隠して些か不気味に感じますな」
「流石ね、人生経験が豊富だからそう思うのですね、一目見てそう思うのは凄いわね」
「はぁ」

頭の中では、オフレッサーらしくない姿をテレーゼが面白そうに見ていたのである。
「あの者に校長以下が士官学校へ進学するように薦めたのですが、けんもほろろに断られたそうですよ」
「しかし、幼年学校出では士官教育が未だ出来て居ないのでは?」

「校長達は、そう言ったそうよ。けど士官学校の教育は自分には不要で既にそれ相当の実力があるとペーパーテストで満点を出したそうだから」
「ほう。それは侮れませんな」

「けどね、オフレッサー、士官学校は勉強する
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