暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
憂いの雨と陽への祈り
山嵐のジレンマ
[6/6]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
いですよ。 索敵範囲外からの奇襲だったから仕方ありません」
 「けど……」
 「仕方なかったのです。 次謝ったら怒りますよ?」
 「…………」
 「ユーリさんも私も生きています。 だからハッピーエンドですね」
 「……まだなにも終わってないけどな」

 言いつつアマリの横顔を覗く。
 そこに邪気はなく、不満の色も見えなかった。 危険な状況を脱した安堵も、見えなかった。

 「なあ、アマリ」
 「はい?」
 「お前は……」

 言いかけた言葉を飲み込む。
 歪んだ光彩を放つ目が、これ以上踏み込むなと語っていた。 その瞳が言葉よりもわかりやすく拒絶を突きつけていた。
 友情は望むべくもなく、親愛は一毫たりとも存在しない。 触れるなと言う意思表示だけが映り、ユーリをひたすらに突き離す。

 だが、それに従ってやるほどユーリは優しくはなかった。
 それに従えないほど、ユーリは甘く、お人好しだった。

 「お前はいつまでキャラを演じるつもりなんだ?」

 答えは、歪に歪んだ笑みだった。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ