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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第65話 女子連続失踪事件
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が、他の部員はずっと神妙な顔をしていた。

 やはり、失踪していたのが全て女の子だから、と言う理由もあるだろう。自分の番がくるかもしれないのだから。


「ゆかりちゃん」

 この中でも一番表情を暗くしているゆかりの所へとカイトは行った。

「あっ カイトさん・・・」

 やっぱり 気分が優れないからなのだろう。カイトが傍に来たらいつも笑顔で飛びついてくる彼女なのだが、その様な元気は見られなかった。

 ……過剰にこられてもカイトは困る一方だが。

「大丈夫だ。前にも言ったけど ここにいる皆は、仲間なんだからさ、不安もあると思うけど。皆を頼ってくれ。……な?」

 頭を撫でながら ゆかりに話した。
 ゆかりは驚いた顔をしていたが、すぐに笑顔になった。

「あ……、ありがとうです。 カイトさん・・・ そうですよね! みんな仲間なんですから! 怖い事なんて、ないですよねっ」

 少し目を潤わせた。やっぱり心底怖かったのだろう。
 穏やかに見てたカイト。……つまり彼は油断していたのだ。

 だから、その次の瞬間。

「やっぱりカイトさん好きですーーー! 改めて感じたですーーー♪ 大好きですーーーっっ!!」

 ドスーーーン! と衝撃音が響く程の勢いでカイトの鳩尾に飛び込んだ。

「ぐはっっ!?」

 ゆかりとの身長差のせいか、鳩尾にもろハグと言う頭突きをもらってしまった為、悶絶しかけるカイト。そして それが引き金でもあった。

「コラーーーっ!! わたしのカイトになんてことすんの!!!」

 くるむが乱入してきた。なぜか判らないけど つくねを連れて。
 恐らくは『2人とも 自分のだ!』と主張をずっとしていたからだろう。

「ぐえええっ!!  ちょっ!! ちょっと待ってって! みんなオレの上に乗らないで!!! てか暴れるなって!!」

 ゆかりのヘッド・バッドで仰向けで倒れていたところ、ゆかり+くるむ+つくねが乗っかってきた。これは重い。当然だ。

「カイトさんはわたしのですーーー!」
「つくねとカイトは渡さないわよ!!!」
「ううーーー 今貧血気味なのに………… かんべんして……」

 ワイワイしていると、更にはモカまでやってきた。

 更にいやーんな展開だと言えるし、世の男どもにとっては天国かもしれないだろう。美人経ちに埋もれてる現状は。(つくねもいるけど)

 でも、カイトにとったら災難でしかない。



「コラァ!! 何で! オレ抜きやねーーーんっっ!!!」



 ギン先輩が叫んでいたのは気のせいだろう。




「ううむ…… 酷い目にあった。幾らオレでもあんなに飛びかかられたら無理だぞ……。」
「は……ははは。 そうだね」

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