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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0146話『フランス艦の語らい』
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対して親しみを感じているのか……? それは皆さんも同様だったのでしょう。ワタシ達の心はもともとデータでしたから本物の物ではありませんでした。ただ、データ場、提督に対して普通に接触できる程度のモノだという感じだったのかもしれません。
でも、この世界に来て本物の体と心を手に入れたワタシ達は提督の事を本当に思っているのか……? それだけが不安要素でした」

……そう、当時まだ提督とも合流できていない現状で不安一色だった鎮守府と艦娘達。
あちこちで泣き声やすすり泣きが聞こえてくるような現状でコマンダンテストも不安に支配されていた。
ワタシ達はこれからどうすればいいのかすら判断できない状況だったのだから。

「だけど……」
「だけど?」
「ハルーナの姿としてワタシ達の前に現れた提督によってワタシ達はその不安を吹き飛ばされました。提督はワタシ達の事を心の底から大事に思っていてくれたのです」

それでコマンダンテストはあの時の提督の行動をリシュリューに教えた。
覚悟のこもったやり取りは、見ていて嬉しいものだったと……。

「Japan式のDogezaというものをしたのね、amiralは……」
「ハイ。それでワタシ達はこの気持ちが嘘の物ではないと確信を持てたのです」

それで両手を胸に持って行って添えるコマンダンテスト。
この気持ちは本物なのだと。
提督の事を信じていいのだと。

「それに……ワタシ達は提督の事を大体はもとから知っていたのが大きいですね」
「それはそうでしょうね。データの時から一方的にamiralはあなた達に話しかけていたのだから」
「はい。だからお互いに隠しあう事もあんまりないのが嬉しいのです」
「なるほど……ね? あっちの世界でのamiralはどういった感じの人だったの? リシュリューは最初からハルーナと同化している状態のamiralしか知らないから……」
「それについては内緒にしておきます。リシュリューを混乱させたくないから」

それでコマンダンテストはわざわざ指を口の前に持って行って内緒の為のジェスチャーをしたのであった。

「ひどいわ……。amiralとは隠し事がないのにコマンダンテストはリシュリューとは隠し事をするのね?」
「ゴメンナサイ……」
「嘘よ嘘。大丈夫よ、誰だって隠した事があるのは当たり前だから。それにもうamiralもあなた達に隠している事もいくつかはありそうだしね」
「それは……そうですね。もうディスプレー越しではないのですから、提督も秘密の一つや二つはあっても不思議ではありませんよね?」
「ええ。まぁ、ハルーナは大体は把握しているでしょうけどね」
「あはは……。確かに。提督はハルーナには頭が上がらないと以前に言っていましたから」
「ふふ。やっぱりこの鎮守府は面白
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