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最低で最高なクズ
ウィザード・トーナメント編 前編
花園の彼女
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イザベルの事件から3日経つ。あの後イザベルは無事に意識を取り戻した。目立った外傷はあまり見当たらないが魔力量には大きな問題が生じていた。


魔力量がガス欠状態に近く、本来は日常生活を送る上で最低限必要な魔力量すらイザベルには足りていなかった。また、魔力を一時的に大量に消費したため体にも異常な負荷が掛かっており、ウィザード・トーナメントの期間中は入院するように医師から言われたそうだ。


俺は妙に責任感を感じてしまって、毎日イザベルのお見舞いに行っている。彼女も最初は「ごめんなさい。」ばかり言い続けていたが、やがて元通りの状態に戻ってくれたので正直安心した。


一方、ウィザード・トーナメントまで残り日数は4日。その間に俺は出場するために新しいパートナーを探す必要があった。しかし、こんな時期にまだパートナーが成立していない生徒など存在するだろうか?


率直な答えを言うとまずない。マーリン学園の生徒は1学年につき約320人。中にはウィザード・トーナメントに参加する気がない生徒も居るらしいが、残り日数でその生徒を見つけることは不可能に近い。


俺の人探しは休み時間をすべて犠牲にして学校中を走り回るようなくらいだったが、それとは裏腹に結果はあまり付いて来ない。残酷なまでに時間のみが過ぎて行き、俺の焦りは日に日に増していく。












ウィザード・トーナメントの前日。一向に見つからないパートナー探しに俺はほぼ諦めかけていた。積み上げてきたものが壊れるのは一瞬。その言葉をこれほどまでに実感したのは初めてだ。イザベルと積み上げてきたコンビネーションは一度の襲撃によって無になった。


俺はここ数日間にありとあらゆる情報網を利用してパートナーを探し続けた。その結果と言っては何だが、徹夜の日々が続いたためすごく眠い。それこそ気が抜ければ意識が飛んでしまいそうだ。


「今の時間は16(4)時50分。一回....仮眠でも良い...休憩するか...。」


トボトボとした足取りで俺は恒例の庭園まで辿り着く。だが、庭園の入り口をくぐると同時に足に力が入らなくなり崩れるようにその場に倒れ込む。異常に目蓋が重く感じる。気を失うってこういう感覚なの....か。

















「.....さ.........さん......ま......さん....誠さん!」


遠くから聞こえるような声が少しずつ近くなっていくのを感じる。気が付けば声の主はすごく近い距離にいたことを理解した。この声はどこかで聞いた覚えがある。というのもこの場所で俺と接点がある人物を考えるならば該当する人物は一人と言って良いだろう。


目が覚めると最初に瞳に映
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