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NARUTO日向ネジ短篇
【守り続けたいもの】
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「──ヒマワリの様子はどうだ、ボルト」

「あ……ネジおじさん、来てくれたのか」

 ヒマワリが風邪を引いたと聴いて、ボルトが看病を手伝っているヒマワリの部屋にそっとやって来るネジ。…ヒナタの方はヒマワリの為に色々と買い出しに行っているらしい。

「先週プールでめっちゃはしゃいでたもんなヒマワリ……。おじさんと久し振りに遊べてうれしかったんだよ。その反動でカゼ引いちまったんだと思うってばさ」

「そうだな……ヒマワリはとても楽しそうにしていたとはいえ、責任を感じてしまう」

 額に濡れタオルを置かれ、熱が出ているせいで頬が赤く息が苦しそうにベッドに寝ているヒマワリに、ネジは申し訳なさそうな表情を向ける。

「別におじさんのせいじゃないって、しょうがないってばさこればっかりは」


「ネジ……おじ、さん……?」

 眠っていたヒマワリが、ふと目を覚ます。

「あぁ……ごめんよヒマワリ、起こしてしまったか?」

「おじさん……ヒマのために、来てくれたんだ……。うれしい」

 掛け布団から少し顔をのぞかせたまま、ネジに笑みを向けるヒマワリ。

「……おじさんは来てくれても、父ちゃんは帰って来ないけどな」

「ボルト……それは言わないでやってくれ」

 火影で多忙な父親に対して不満げなボルト。

「ネジおじさん……ヒマ、ハンバーグ食べたい……」

「ヒマワリが元気になったら、俺がとびきり美味しいハンバーグを作ってあげるから、ちゃんと風邪を治そうな。……今はとにかく、ゆっくりお休み」

「うん……」

 ネジの優しい言葉を受けて、ヒマワリは再び眠りについた。


「──ヒマワリがこうしてカゼで弱っちゃってるとこ見ると、あの時のことがウソみたいに思うってばさ」

「ん? あの時の事……?」

 ボルトがふと呟いた言葉に、ネジは首を傾げる。

「ほら……父ちゃんの火影就任式の日の──」

「あぁ……ヒマワリが一時的に白眼を開眼させた日でもあったな」

 ボルトは思い出すだけで身震いし、その様子を見てネジはつい笑ってしまいそうになるのを堪えた。

「あの時は……マジで死ぬかと思ったってばさ……。ある意味、母ちゃんより怖かったからさ」

「俺はその場には居なかったとはいえ、話に聴いたヒマワリの柔拳ロックオンは、あのナルトですら一撃で動けなくなる程の威力だからな……」

「あの時からおれ、二度とヒマワリを怒らせたりしないって心に決めたんだ……」

「あぁ、賢明な判断だよそれは」

 ボルトとネジが小声で話している所へ、ヒマワリの部屋のドアが勢いよく開く。

「ヒマワリ、大丈夫かってばよ…!?」

「と、父ちゃんっ?」

「ナルト……?」



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