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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv16 黒き魔獣
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もない量の魔力を消費してしまう諸刃の剣であった。
 お蔭で今の俺の魔力はスッカラカン状態である。
 しかも、一度に多量の魔力を使うので、肉体的な疲労も当然やってくるのだ。
 出来れば使いたくはない攻撃方法であったが、今回ばかりはこれを使う以外に方法がなかった。
 だが、結果的に魔物達を倒せたので、俺の判断は間違ってなかったということだろう。
 それともう1つ……止めの燕返しである。
 これは俺が魔光の剣を使った訓練をしてた時に、以前プレイした某無双ゲームのムービーを思い出したのが切っ掛けで練習してきた技である。
 ちなみにだが、佐々木小次郎のムービーで「跳ねるかいそこで」とかいうセリフがでてくるやつだ。
 話を戻そう。
 で、この燕返しだが、真剣では重すぎて俺には無理だ。
 しかし、この300g程度の魔光の剣ならば可能だと思えたので、モノにしようと練習を始めたのである。
 そんなわけで俺は今、燕返しの練習をしておいてよかったと、少しホッとしているところでもあるのだった。
 まぁとりあえず、戦いの余韻に浸るのはこの辺にしておこう。

 俺は後ろにいるサナちゃんとアーシャさんの様子を確認する事にした。
 するとサナちゃんとアーシャさんは、呆然とした表情で、俺とザルマの亡骸を交互に見ていたのである。
 サナちゃんはボソリと言った。
「コータローさん……あなた一体何者……」
「貴方……腕を上げたと思ってましたけど、まさかこんな魔物まで倒せるなんて……というか倒せるなら、もっと早くにそれを使えばよかったのですわッ」
 アーシャさんはそう言うや否や、頬を膨らませた。
 出し惜しみをしていたと思われるのは俺も心外なので、弁明はしておこう。
「これを使わなかったのは、使いたくなかったからですよ。さっきのは全魔力と引き換えに得た切断力なんです。だから、今の俺の魔力は底をついた状態なんでスッカラカンなんですよ。ホイミすら使えないくらいです」
 俺はそう言うと両手をヒラヒラさせた。
 アーシャさんはそれを聞き、少し罰の悪そうな顔をした。
「そ、そうでしたの……ごめんなさい。知りませんでしたわ」
 どうやら納得してくれたようだ。
 と、そこで、やや離れたところにいるレイスさんとシェーラさんがヨロヨロと立ち上がり、こちらへと歩き出したのである
 この様子を見る限りだと、薬草ではそこまで回復出来なかったのだろう。
 だがザルマの死んだ今なら魔法も使える筈……。
 そう思った俺は、サナちゃんとアーシャさんに最後の指示を出したのであった。
「それはそうと2人共、もう魔法は使える筈なんで、レイスさん達を治療してもらえますか。かなり傷ついているみたいなのでお願いします」
「は、はい」
「わかりましたわ」
 2人は頷くと、足早にレ
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