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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv4  商業都市マルディラント
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うな長く茶色い髪を靡かせた、うら若き美しい女性であった。
 青と白で彩られたローブを身に纏っており、頭部にはカチューシャのような飾りがあった。
 年は幾つくらいだろうか……俺の見立てでは十代後半くらいに見える。
 顔つきはソレス殿下と同じく、ややラテン系といった感じであった。
 まぁそれはさておき、その女性はソレス殿下の言葉に頷くと、その隣に腰を下ろす。
 そこでソレス殿下は他の者達に言った。
「では他の者達は、もう下がってよいぞ」
 ソレス殿下の言葉に従い、他の者達は次々と退室してゆく。
 そしてこの部屋は、俺とヴァロムさん、ソレス殿下にアーシャ様の4人だけとなったのである。
 ヴァロムさんがまず口を開いた。
「しかし、ソレス殿下。ご息女のアーシャ様も大きくなられましたな。しかも、お母上であるサブリナ様に似て、お美しゅうなられました」
「まぁ確かに大きくはなったが、子供の頃と同じで男勝りなとこは、あまり変わっておらんのだ。そこが私の悩みでもあるのだよ。まったく、誰に似たのやら」
「お父様。その事は言わないでください」
 アーシャという女性は、可愛らしく頬を膨らませた。
 そんな仕草も魅力的である。
「ところでオルドラン卿。一体、今日はどうしたというのだ? もしや、アレについて何か分かったのか?」
 ヴァロムさんはそこで俺をチラッと見る。
「いや、それはまだ分かりませぬ。ですが、それに関連した事で、ちょっと調べたい事がございましてな。今日は、殿下にお願いがあって参った次第であります」
「ふむ。……そういう事か。で、何を頼みにきたのだ?」
「このマルディラントにて厳重管理されているイシュマリア誕生より遥か昔の古代書物【ミュトラの書・第二編】を拝見させて頂きたいのです――」
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