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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
妖精たちの○○な日常 vol.1
S t o r y 1 4 存在証明
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い!これは歌う時の仮の姿で、本来の姿はさっきのなの。」

ウェンディが目をキラキラさせて少女のことを見つめ、少女も嬉しそうにウェンディに微笑みかける。

「お前……。」
「あ、君もあの時ウェンディちゃんと一緒にいた……えーっと………イ()キ?」
「イ()キ!イブキ・シュリンカ―だっ!」
「ま、まぁまぁ。」
「落ち着きなさいよね。」

名前を間違えられて怒るイブキをコテツとシャルルが宥める。

「あ、縄で縛っちゃってゴメンね!今解くから!」

どうやら、この少女がナツ達全員をまとめてしばりあげたらしい。再び少女は大きく息を吸い込みソプラノを奏でる。

「♪〜〜〜〜〜 ♪〜〜〜〜〜」
「これ、魔法なんだな……。」

アオイが納得したように呟いた。

「♪〜自由を奪う 縄を解いて〜♪」
「あ、縄が……!」
「解けたーーーっ!」
「あいっ!」
「すげー魔法だな。」

するすると勝手に解けていく縄を見てエメラが目を丸くし、ナツとハッピーが手足をぐーんと伸ばし、グレイが少女の方を向き直り感嘆の声を漏らした。

「……解いてよかったのか?」
「大丈夫大丈夫!ウェンディ達は悪い人じゃないから!」
「それに確かコイツ等、あの有名な妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士なんだぜ?」
「……妖精の尻尾(フェアリーテイル)?」

警戒心が解けていないのか剣を切っ先をまだナツ達の方に向けたままの男に、本来の姿に戻りながら歌を歌う少女と「英雄(ヒーロー)」の少年が、ナツ達のことを説明する。

「急に襲いかかってゴメンなさい。また迷惑をかけちゃったわね。」
()()……?」
「俺達も気が動転してたんだ。はいコレ、お詫びのしるしに。」
「……飴?」

差し出された黄緑色とオレンジ色の包み紙の飴を受け取りながら顔を上げたエルザとバンリは目の前に立つ青年と女の姿に驚嘆の声を上げ、僅かに目を見開いた。

「お前は……!」
「………」
「お久しぶりです。エルザ・スカーレットさん、バンリ・オルフェイドさん。」

明るい青色の髪に相変わらず冬でもないのに羽織るように緩く巻いた青色のマフラーが印象的な青年と、スリットが大きく入った赤いロングスカートからすらりと伸びた踵の高い赤色のヒールを履いた足が魅力的な女が眉尻を下げて申し訳なさそうな表情を浮かべていた。

「……なぁハッピー、アオイ、何でコイツ等皆顔見知りなんだ?」
「オイラに聞かれてもわかんないよぉ……。」
「右に同じく。」

ナツ、ハッピー、アオイの3人は視線を右往左往させている。
そしてもう1人、この状況を理解していない者がいた。

「………。」

ようやく無数の蝶を操る少女に手を放してもらい、エメ
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