暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpisodeX:
Melior est certa pax quam sperata victoria
Epica1新たなる始まり〜Fresh start〜
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†††Sideアギト†††

プライソン戦役って呼ばれた未曾有の大事件から早2年。んで、あたしアギトが八神家に来てから1年。あたしも今の生活にはもちろん慣れて、あたしを引き取ってくれた八神家の一員として胸を張れるレベルにはなってると思う。

「ふわぁ〜」

ベッドの上で目を覚ましたあたしは上半身だけを起こして、「くぅ〜」背筋を伸ばす。隣のベッドを見て、「もう起きてんのか」って漏らした通り、すでに誰も居なかった。時計を確認すれば、午前6時20分だ。あの早起きなら、もう起きててもおかしくないはずだ。あたしもベッドから降りるとパジャマを脱いで、Tシャツにキュロットスカートっつう私服をあたし専用のクローゼットから取り出して着替える。

「髪はまた後でいいっか〜」

昔から変わらず髪型はツインテールにしてる。自分ひとりでも結えるけどさ。あたしだけがずっと何百年と洗脳されてたんだ。かつての家族に甘えたいって思いがあっても良いと思う。だから結ってもらいたいんだって話さ。

(そりゃまぁ、もう2年も一緒に同じ時間を、同じ家で過ごしてるんだから、甘えなくてもいいんじゃね?ってことになるかもだけどさ・・・)

あたしからして見れば2年も・・・じゃなくて3年しか、なんだよな。だから数百年分の甘えたいなぁ〜って・・・。変かな。とにかく、脱いだパジャマを持って部屋を出て、八神家メンバーのそれぞれの私室があるここ2階から1階へと降りる。

「ん。おはよう、シャマル!」

「あら。アギトちゃん。おはよう♪ パジャマ、洗濯かごに入れておいてね〜」

エプロン姿のシャマルと朝の挨拶を交わす。シャマルは治癒や補助を担当する湖の騎士だ。今は本局の医務局に勤める医務官で、班を任せてもらえる主任の役職に就いてる。そんなシャマルが今週の洗濯当番だ。だから「うんっ」頷き返して、洗濯機のある脱衣所へ向かう。

「あ、ザフィーラ! おはよう!」

「アギトか。ああ、おはよう」

筋肉ムキムキな人型形態のザフィーラがお風呂掃除してた。ザフィーラは八神家で唯一管理局員じゃない。でもシャマルの護衛としてよく付いて回ってたみたい。そんなザフィーラがお風呂掃除を基本的に担当してる。今はその光景にも慣れてたけどさ。出所してこの家に来て、シグナムと一緒に寝て、朝起きて、ザフィーラがお風呂掃除を始めた時の衝撃と言ったら・・・。

(なんかそんなイメージが無かったんだよな〜)

洗濯かごにパジャマを入れた後は、洗面台で洗顔と歯磨き。シャカシャカと磨いてると「おーっす」背後から挨拶を掛けられた。鏡に映るのは「おはよう、ヴィータ」だった。グラオベン・オルデンの切り込み隊長だったけど、今じゃ管理局の戦技教導隊の教導官だ。まぁ昔からアムルの人たちに戦い方を教えてたし。似合っ
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