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Omniscient
もう始まる章
俺と彼奴は全知全能.6

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気付くと俺は、家に帰ってベッドにダイブした時と同じ格好でベッドの上に居た。
はたして、今のは夢だったのか。少し考えを巡らせる。
もしさっきまでの事を夢だと仮定するならば、俺はすごい想像力の持ち主だという事になる。夢というのはレム睡眠、つまり浅い眠りの時に見るもので、その点を考えれば十分だ。
だが、夢で見るものは大体限られていて、自分の過去の記憶など自分の意識中にあるものならよくみる。今までの俺の経験から、見る夢は大体寝る直前に見たり、聞いたり、起こったりしたことが軸になっているという事はわかっている。
しかし、今まで自分と同姓同名の男にあったことなんてないし、あんなストーリーを思いつくほど俺の頭は賢くない。よってさっきの事は現実、という事になるのだが…果たして納得できようか。
学校サボって家に帰って、ふとんにダイブしてうっかり寝ちゃったら異世界飛んで、同姓同名の男に僕たちがお互いの世界を保ってるから君がこっち来ちゃったら世界が崩れ始めてる、何て言われて君はまだ力使えないから僕が飛ばしてあげるよ、何て言われ気づいたらベッドですやすや寝てた、なんて。
いや、納得なんてできるはずない。第一、こんなふざけた話をしても、誰にも信じてもらえず、ただの長い夢だろと笑い飛ばされるだけだろう。
ああそうだ、さっきのはただの長い夢、そうだろう、きっと。それしかない。
そもそも何で俺はこんなくだらないことに頭を捻らせてるんだ。自分が馬鹿らしくなってきた。
よし、
「さっさと宿題終わらせて、寝るぞ!」
なんて。
           :::::::::::::::::
「ふふっ♪かーわい」
馬鹿みたいに頭捻らせて百面相して、挙句の果てには自己完結で私たちをなかったことにするなんて、本当に
「かわいい♪」

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