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雲は遠くて
128章  I LIKE ROLLING STONES (わたしは転がる石が好き)
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 午後3時を過ぎたころ、サード・アルバムのタイトル曲の、
『 I like rolling stones (わたしは転がる石が好き)』の、
レコーディングは始まる。

 イントロは、ギターーから始まる。信也がギターで作った曲だ。
この曲への思いを、リードギター担当の水島麻衣に、
冗談交じりに、ちょっとだけアドバイスした、信也だ。

 もちろん、信也は、この歌を、ボブ・ディランの最大のヒットシングルの、
『Like a Rolling Stone(転がる石のように)』を、意識していていた。

 それだけ、いまの時代と、真正面から向き合うような思いで作った、ロックバラードだった。

 信也は、レコーディングのための司令室の、コントロール・ルームで、
グレイスガールズの演奏を見守った。

 ヴォーカルの詩織は、リズムギターもやりながら、
この歌を、しっかりと自分の歌にしていた。

「こんな感じかな」とか言って、これまでに3回、
詩織の前で、ギターの弾き語りで歌った信也だ。

 演奏は、優秀なレコーディング・エンジニアや、
5人の彼女たちの、最良のコンディションで、
最高にすばらしく、かっこいい、ロックナンバーに仕上がった。

 演奏を終了した直後は、熱気と歓声に、スタジオは包まれた。

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I LIKE ROLLING STONES
(わたしは転がる石が好き)

作詞&作曲 川口信也

楽しかった デートの 帰り道 
ふと 足もとの 小石を (ころ)がす わたし
なぜって? 特別な 意味なんて なにもない

わたし 子どものころから 石ころが好きだった
晴れた日 河原に 転がる たくさんの 石ころたち
石ころって 自由で 気ままで 平穏で 楽しそう

だから わたしは 転がる 石が好き
So I like rolling stones

石ころや 自然の世界は 教えてくれる 
人が作る 観念や思想に  絶対なものなど ()いって
そんなものに (しば)られないで 自由に生きようって

つらいこと 苦しいことが あっても
そんな 悩みは 人の心が 作り出したもの
心の(まぼろし) 心の(とら)われ すべては (くう)だから

だから わたしは 転がる 石が好き
So I like rolling stones

いろいろな 言葉や 論理や 思想って
ひとの 幸せのための ツール(道具)の はず なのに
ひとの 不幸や 戦争を するために 使われている

あなたと わたしが ()わす 愛の言葉 愛のすべても
その愛に とらわれたとき 苦しみのもとにも きっと なる
いつも この愛や 人生が 神秘で あるこ
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