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最低で最高なクズ
ウィザード・トーナメント編 前編
雷帝と花姫
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うなるようになってんのに、なんでアンタは花に水をやるんだ?」

「それは.....」


彼女は言葉に詰まっている。まぁ、こんなこと突然質問する俺は相当ヤバい奴だと思われても仕方ないと思うわけだが、それでも彼女の答えを聞きたくなった。そして彼女はじっと言葉を選ぶように数分間考え込んだままようやく解答が返ってきた。


「私が花を好いているからです...かね...。」


彼女は解答を終えると、今何かを思い出したかのようにハッとする。俺ですら彼女にそれを切り出された瞬間はハッとした。つい最初の質問をすることに夢中になって初対面の相手にする当たり前の行為を忘れていた。


「自己紹介...忘れてましたね。」

「あぁそうだったな。俺は造偽(つくりぎ)造偽(つくりぎ) (まこと)だ。」

「私は如月(きさらぎ) 華澄(かすみ)と言います。改めてよろしくお願いしますね。」


華澄はクスクスと笑った。軽蔑されるかもしれないが、俺はイザベルがパートナーになっていなければ彼女とパーティを組みたいと思っていた。一度、庭園にいた彼女を見たその一瞥(いちべつ)の瞬間に俺は彼女に一目惚れした。


その後、華澄と少し他愛もない話をして俺は家に帰ることにした。マーリン学園の生徒が箒や絨毯で頭上を飛行していく中、俺は旧人に紛れ込むように道を歩いて帰っていた。


なぜ箒や絨毯での移動が普通になったのかというと、最初は「魔法使いらしく空を飛びたい」というロマンスがきっかけになったらしい。その後、それに慣れた魔法使いたちは歩くことを疎み、箒や絨毯を使った移動が魔法使いの主流になった。


だが俺は徒歩での移動を面倒だと思ったことはない。車の交通整備をするために信号機があるように、箒や絨毯での移動が増えてからは、空中の交通整備も行われた。交通ルールは車以上に厳しく、移動中に事故に巻き込まれれば、それなりに運転が再開するのに手間が掛かる。


それに何より季節問わず使い勝手が良い。電車は夏になれば冷房がかかり、冬になれば暖房がかかる。多くの魔法使いはその便利さを「歩くのが面倒くさい」という理由だけで我慢する。なんて馬鹿なんだろう。


そんなことを考えながら帰っていると突然、本屋が目に入り、あることを思い出した俺は本屋に駆け込む。毎週水曜日に発売される「ヂャンプ」と「ヤングヂャンプ」を買いに行くためだ。


最近のヂャンプの推しは「まらりひょんのぬご」だ。夜になると妖怪に変化する少年が百鬼夜行を率いて日本を統一するという物語(だった気がする)。夜という限られた時間のみ妖怪になれる主人公が大切な人を守るために悪しき妖怪を退治する話でもある。


ヤングヂャンプの推しは「キョート(京都)グール」
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