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生徒会”執行部”と”捜査部”  ~舞い散る桜STKとの出会い~
8、アルタイル・ベガ
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黒づくめの変態は?』

「そ、そういやぁさっきすごいのと出会ったよなー神無木」

「う、ううん。黒づくめの人たちが一般人を追って行ってたわよねー」

「あはは、あいつらが走ってたの上流だったか…下流だったかなぁ…?
 
 あれぇ? テンパっててよく覚えてないなー」

「わたしすごく怖かったですぅ」

「……れす」

『じゃあ…君たちは……?』

「「「「「「ぜんぜん関係ありません」」」」」」

パタンッ。ウーウォンウォン。山田くんは変質者としてお巡りさんにパトカーで連れていかれました…。



されば山田! ありがとう山田! キミのことは忘れない 覚えているかぎり!






【で】





「おのれ捜査部め!」

「えぇぇぇぇ!!?」

「おぼえてなさぁーーい!!」

「おいっ」

ワァーと一目散に生徒会の人たちは逃げ帰って行きました。

「「………」」

しばらく二人とも沈黙そして

「帰るか」

「…はいれす」

寮へと仲良く帰ることにした。




【で】



「そういえば自己紹介がまだったな。オレは古賀(こが)(じゅん)二年、捜査部所属だ」

古賀 潤! やっぱり、もしかしてとすこし思っていたけど古賀先輩は

「…風月 春れす」

「おぅよろしくな風月!」

「………」

ニカッと笑う先輩の笑顔を見ると胸が惜し潰れそうに痛い。先輩は覚えてないんだ…私のこと…。


春と古賀先輩の出会いの始まりは春が小学一年の頃までさかのぼる。

当時から人付き合いが苦手だった春は、やはりぼっちで格好のイジメの対象だった。

いつものようにクラスメイトにイジメられていたところに、助けに入ったのが古賀先輩

自分を助けてくれたヒーローを好きならない乙女はおらぬ。

なにかと面倒見のいい古賀先輩は春の様子を見に来てくれたり、一緒に遊んだり登下校したり、ジュン(にぃ)風坊(ふうぼう)と呼び合う仲だった。

…突如、古賀先輩が春の前から姿を消すまでは。 別れはいつも一方的で突如として訪れる。

それでも春は一途に古賀先輩がを想い続けていた。初恋の相手を今日までずぅ〜〜と想い続けていた。

それなのに古賀先輩は…



「どうした風月暗い顔して」

あの時の優しい笑顔、声、大きくなった温かい手で頭を優しくなでてくれる。

ずっと変わらないと思っていた二人の関係は、時間によって出来た溝によって大きく引き離されたのだった――


「大丈夫れす、なんでもないれすよ」

「そっか」



まるで天の川によって離れ離れになった彦星と織姫のよう――





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