暁 〜小説投稿サイト〜
雲は遠くて
127章 All We Need Is Love (愛こそはすべて) 
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
127章 All We Need Is Love (愛こそは すべて) 

 7月7日の土曜日。真夏のような晴天で、南風、気温も34度ほどと暑い。

 午前11時を過ぎたころ。

 川口信也は、女優として人気もある沢口貴奈(さわぐちきな)と、
待ち合わせの約束をしている≪農民カフェ 下北沢店≫へ向かって歩いている。

そのカフェは、下北沢駅の西口から、200メートルばかりの、
徒歩で2分の、民家をそのまま改装したような一軒家ダイニングだ。

 沢口貴奈(さわぐちきな)は、信也が課長をする外食産業のモリカワの傘下(さんか)の、
芸能事務所モリカワ・ミュージックに所属する売れっ子の女優だ。 

 沢口貴奈は、1993年、11月7日生まれ。23歳。身長161センチ。

 川口信也は、1990年2月23日生まれ。27歳。身長175センチ。

 信也と貴奈(きな)は、知り合って、ちょうど10年の月日が()つ。

 信也は山梨県の韮崎(にらさき)市に両親の家がある。
 
 貴奈は、韮崎市に隣接(りんせつ)する甲斐市(かいし)竜王(りゅうおう)に両親の家がある。

 信也が高校3年生のときには、貴奈は中学2年であった。

 そんな当時、信也は、高校の文化祭やライブハウスなどで、ロックバンドの演奏をやっていた。

 貴奈は、ロックファンで、信也のバンドの追っかけでもあった。貴奈は、中2にしては、
スタイルもいい大人っぽい少女だった。
信也のバンドが出演する文化祭やライブハウスを、よく追っかけて、見に行っていた。

 ふたりは、アドレス交換もしたりして、メールもよくしていた。
ふたりは、すっかり、意気投合していた。
貴奈のほうは、信也に恋心をいだいていた、信也にはほかに好きな女の子もいた。

 そんな貴奈に、お互いに社会人になったばかりのある日、信也から、
≪貴奈なら、いまの会社勤めより、うちのモリカワミュージックっていう芸能事務所に、
所属してさあ。
女優やタレントっていう仕事をしてるのほうが、きっと楽しいかもね。
貴奈なら、そんな芸能界って向いているんじゃないのかな?≫というメールがあった。

 貴奈は、≪そうね!しんちゃんと同じ下北沢に住めるんだもの、
わたし、女優に挑戦してみようかしら!≫と、(よろこ)んで、メールで信也に返事をした。

 そんな調子で、またたく間に、東京にやってきて、現在モリカワミュージックに所属して、
現在、貴奈は、約3年という短い期間で、売れっ子で注目の人気女優になっている。

 貴奈は、店内で待っていた。ふたりは、田舎にいるような個室席でくつろいだ。
アイスティーやスープカレーなどを注文した。

 「しんちゃん、すばらしい曲をつけてくれ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ