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ウィザード・トーナメント編 前編
君に決めた! その弐
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査定をされて困惑しない奴がいるなら、是非ともどんな対応をすればいいか参考程度に教えて欲しいものだ。少なくとも俺は困惑している。


「そんな独断と偏見で人を査定してよく真希乃みたいなピュアな奴と友達になれたな。」


俺の悪い癖が出る。気に食わなければそのまま流してしまえばいいものをわざわざ悪口に走ってしまう。しかも割とナーバスな点を突くため相手を傷付けやすい。


案の定、伊豆奈の顔が暗く沈む。その瞬間に俺の中で「やってしまった」という気持ちが生まれた。僅かでもあったパートナーの可能性がここで消えた気がした。しかし伊豆奈から帰って来た解答は意外だった。


「真希乃は昔から危なげで放っておけない性格だったからずっと一緒にいるの。真希乃もそれを嫌がってないし、私にとっても真希乃は大切な人よ。」

(100点の解答ではないが、確固たる意志はあるってことなのか....なるほどな。真希乃の友達らしい。)


俺は真希乃にするように伊豆奈の頭を撫で撫でする。伊豆奈も最初は不意打ちのようで反応しなかったが、状況が整理できた瞬間に動揺した。顔を真っ赤にして。


「なっなっ!何するのよ!」

「おぉ、やっと人間味のある反応しやがったな。こうして見ると真希乃とはまた違う意味で妹属性だな。」

「はぁ!?妹属性!?」


どうやら伊豆奈はそういうジャンルの知識はないように思える。真希乃が純粋な妹属性とするならば伊豆奈はツンデレ妹属性とするのが普通だろう。俺はツンデレがデレデレになっていく過程を見るのが嫌いではない。いやむしろ好きだと言ってしまっても構わない。


「いつまで撫でてるつもりなのよ。」

「えっ.....あぁ悪い。」


つい真希乃の時と同じことをしてしまった。もっとも、真希乃なら撫で撫でをまず嫌がらないからその点は真希乃とは決定的に違う面でもある。まぁ、交流の機会が増えればきっと真希乃のように普通に撫でても怒らなくなるだろう。


「不謹慎な人。とりあえず答えは聞いたでしょ。早く他の待ち合わせ場所に向かうべきじゃないの?」

「おっと、もうこんな時間じゃねぇか。それじゃあな。次会うときはもうちょい良い雰囲気で接してくれよ。」


別れる直前に腕時計で時間を確認すると、待ち合わせ時間を既に過ぎていた。俺は次の相手との待ち合わせ場所に急行した。

待ち合わせ場所に着くと、いかにも「待ってますよ」と言わんばかりのオーラを出す子が待っていた。結果的には5分くらい遅れたわけだし、正直申し訳が立たないと思っていた。


「遅れて申し訳ない。かなり待ったか?」

「あら、そのように慌てる必要性はありませんよ?」


さっきの伊豆奈とは打って変わっておっとりした性格の女の
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