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最低で最高なクズ
ウィザード・トーナメント編 前編
見てる世界が違うっての
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それは私も分かっています。 ですがここで重要なのは貴方の苦手な魔術なのです。 私も貴方の魔術に対する理解と知識には非常に感心があります。 ですがここは魔術士育成学校であることを忘れてはなりません。 そしてここは誉れ高きマーリン学園です。 生徒の中でもこの学園の生徒であることを誇りに思う生徒は多いはずです。 貴方もマーリン学園の生徒であるという自覚を持ち少しでも努力しなさい。」


どれも正論故に何一つ反論できない。
彼女の口から冷静に残酷な現実を突き付けられる。
ナーサリー先生の説教はそこで終わり、俺は肩を落としてその場を去った。


ー放課後ー
マーリン学園には広大な庭園がある。
広さは校舎の倍以上あり、咲く花は魔術のせいなのか季節を関係なく様々な花が咲いている。
俺はそんな広大な庭園にあるベンチに腰掛けていた。


「落ち着くなぁここは...........さてと。」

(どうやってこの学園を変えようか.....そうだ!)


俺はこの学園のとあるシステムを思い出した。
それはこのマーリン学園も含めた3大魔術士育成学校で行われる魔術士の頂点を決める大会「ウィザード・トーナメント」だ。この大会は名前の通りトーナメント制で性別や学年は一切関係ない。


(問題は組むパートナーだ。)


この大会の重要なポイントの一つとして2対2というシステムがある。つまり、選ぶパートナーが強ければ優勝できる可能性は十分ある。

だが俺は魔力量が少ないため、選ぶパートナーは一人勝ちできるくらいの奴じゃないと意味がない。

この大会で1番の功績を残した生徒は生徒会長になる権限を与えられるのがマーリン学園のルールだ。大会に優勝すれば生徒会長になれるのは言うまでもない。そして生徒会長はこの学園をより良いものにするために学園の校則を変える権利を持っている。


「俺がこの学園を変えてやるよ。」


そして俺の大いなる野望に向けた戦いが始まる。
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