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ドリトル先生と悩める画家
第十幕その五

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「物凄い寒さで」
「今よりもですね」
「とんでもなくね」
 だからだというのです。
「辛いよ」
「いるだけで」
「マイナス何十度にもなるから」
「今はマイナス五度もないですね」
「マイナス三度だよ」
 先生は携帯で今の神戸の温度をチェックして答えました。
「そう出ているよ」
「マイナス三度ですか」
「そうだよ」
「じゃあ南極よりも全然ですね」
「暖かいよ」
「ペンギン君達にとっては夏ですかね」
「ははは、そんな感覚かな」
 先生は太田さんの言葉に笑って応えました。
「とはいっても南極も北極も夏でもね」
「今の神戸よりも寒いですか」
「うん、そうだよ」
「やっぱり違いますね」
「だから若し行く時があれば」
「その寒さにはですね」
「覚悟しておいてね」
 とにかくというのです。
「そうしていてね」
「ううん、北極も南極も」
「どっちも相当に寒いから」
 だからだというのだ。
「行く時は覚悟していてね」
「わかりました、そこは」
「そして南極の方が寒いんだ」
 北極と南極を比べるとです。
「そちらの方がね」
「そうなんですね」
「特に冬はね」
 この季節はというのです。
「凄いから気をつけてね」
「そんなにですか」
「僕も最初に行った時は堪えたから」
 その寒さにというのです。
「ブリザードも凄くて。ただオーロラがあって」
「そのオーロラがですね」
「奇麗でね」 
 こちらのことをお話するのでした。
「一度見たら忘れられないよ」
「オーロラですか」
「君はオーロラ見たことあるかな」
「残念ですが」 
 太田さんは先生に少し困った感じの笑顔になってお話しました。
「苦手です」
「ああ、じゃあ機会があったらね」
「オーロラもですね」
「見ればいいよ」
「一度見てみたいですね」
「見ればそれがきっと財産になるよ」
 先生は太田さんに微笑んでこうもお話しました。
「君の芸術もね」
「とにかく何でも観ることですね」
「そうなるね、寒い世界のものでもね」
「是非ね」
「そうします」
 こうしたことをお話しました、そして先生は太田さんにあらためて言いました。
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