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タガメ
第九章

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「他の水棲昆虫と合わせてね」
「ミズカマキリやタイコウチ」
「マツモムシやミズグモもだね」
「そうした虫達と一緒にだね」
「そうしていたんだね」
「本当に奇麗な水を入れた人造のお池をもうけてね」
 そしてというのだ。
「そこで養殖をしていこうかって思っているんだ」
「タガメ達をかい」
「養殖をしてか」
「それで商品として売るのかい?」
「市の産業にするのかい?」
「産業にしてね」
 そしてとだ、夏樹は友人達にこうも話した。
「虫だから羽根があって」
「ああ。飛べたね」
「タガメにしてもミズカマキリにしても」
「彼等も飛べたんだ」
「お水の中にいるだけじゃなくて」
「そうだよ」
 ゲンゴロウもマツモムシもアメンボもだ、そしてミズスマシもだ。
「飛べる、だからね」
「外に置いておけば飛ぶ」
「このことも利用してかい」
「市に広める」
「そうしていくんだね」
「彼等は奇麗な水にしかいないから」 
 それならばというのだ。
「自然とそうした場所には行かないよ」
「農薬が入っている場所や開発されている場所は」
「汚いお水の場所にはだね」
「最初から行かない」
「奇麗な場所にだけ」
「まだ市にそこまで奇麗な川やお池があれば」
 そうした場所にというのだ。
「彼等は住み着く筈だよ」
「養殖された彼等が」
「そうなるんだね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「まずは養殖をしようと思うんだ」
「完全に奇麗なお水の中で」
「そうしてそのうえで」
「商品にしたり市に広める」
「そうするんだね」
「そう考えいるんだ」
 今の彼はというのだ。
「これはどうかな」
「ううん、とにかくいないしね」
「もうこの市にもね」
「このことは紛れもない事実で」
「いないものをいる様にするにはどうしたらいいか」
「そう考えるとね」
「それも手かな」
 友人達は彼に考える顔でそれぞれ答えた。
「それじゃあね」
「じゃあ」
「これからだね」
「君は議員として政策として出すんだね」
「そうしていくんだね」
「若しくはね」
 さらに考える顔になってだ、夏樹はこうも言った。
「いよいよね」
「市長選に出て」
「それで政策として提言して」
「当選して市長に当選したら」
「政策として行うんだね」
「そうしようとも考えているよ」
 この考えもだ、夏樹は話した。
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