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レーヴァティン
第十一話 空の港町その七

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「それはな」
「そうだよな」
「スパゲティにもフェットチーネにもかけていたが」
「ペンネにもかけるとな」
「味が格段によくなる」
「そうなんだよな」
「パスタにはチーズだ」
 この組み合わせは外せないというのだ。
「とにかくな」
「その通りだな、お陰でワインも進むぜ」
「当然ワインにも合う」
「チーズはな」
「むしろこの両者は巡り合うべくして巡り合った」
 そうした間柄だというのだ。
「欧州においてな」
「欧州の食文化はこの二つも欠かせないか」
「パン、ジャガイモと共にだ」
「チーズとワインもか」
「チーズというよりかは乳製品か」
 より範囲の広い言葉だった。
「それはだ」
「欧州には欠かせないか」
「その一つだ」
「それでワインにも合うんだな」
「バターを使った料理も同じだ」 
 こちらもというのだ。
「そちらもだ」
「成程な、まあ日本にもあるけれどな」
「蘇や酪だな」
「あと醍醐もだったな」
「蘇がチーズとのことだ」
 それだというのだ。
「酪や醍醐もそれぞれだ」
「乳製品だよな」
「チーズやバターとの説がある」
「そうか、じゃあそっちで食えよ」
「東の島にあればな」
「そうしろよ、まあ日本酒には合うっていうとな」
 久志は日本酒の味を思い出してそのうえで英雄に話した。
「微妙だな」
「そうだな」
「まあそれでも飲むだけじゃないからな」
 チーズを食べることについてはとだ、久志はあらためて言った。
「そっちでも食えよ」
「そうさせてもらう」
「そういうことでな、しかし日本でも食ってたんだな」
 乳製品をとだ、久志はこうも言ったのだった。
「誰もが食ってない訳でもな」
「そうだった」
「それも面白いな」
「ああ、日本の食文化は多彩だ」
「色々あるな」
「俺は東の島でそれも楽しみにしている」
 英雄は言いつつだ、ペンネを食べた。そこに入れてあるチーズも。
「心からな」
「刺身や天麩羅に加えてか」
「そうだ、蘇や酪も食う」
「日本酒でか」
「清酒もあれば飲む」
「そうか、楽しみにしてろよ」
 久志は赤ワインを飲みつつ応えた。
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