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蒼き夢の果てに
第7章 聖戦
第171話 介入者
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テインの魔法学院でタバサと偽名を名乗っていたシャルロット姫が無能王ジョゼフを倒した後に戴冠する物。そこに横入りしたオマエが一番怪しいに決まっている!

 取りつく島もない、と言うのはこう言う時の事を言うのでしょう。初めから聞く耳など持っていないと言わんばかりに、そう叫ぶ匿名希望のチンチクリン。
 但し、これは間違いなく虚勢。声の調子はそれまでと一切変わる事はないが、奴が放つ雰囲気から心の部分が丸分かり。ほんの少しなのだが、それまでの狂信者が放つ独特の気配の中に、少しだけ冷静な色が混じり始めている。
 おそらく、心の中に僅かな蟠りのような物が出来つつある状況なのでしょう。

 ならば――
 やれやれ。そう言わんばかりにわざとらしく肩を竦めて見せる俺。そして、

「オマエさんが知っている歴史と、今のこの世界の状況。何故、然したる介入もしていないのに、其処に違いが発生しているのか。その理由を知りたいとは思わないか?」

 表面上は酷く穏やかな表情で。しかし、心の中ではある種の属性。高名な錬金術師であり、降霊術者でもあったとされるとある博士に、己の魂を代価に用いた契約を交わす際、その悪魔が浮かべていたと言われている笑みを口元に浮かべながら、そう問い掛けたのだった。


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