暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と悩める画家
第九幕その三

[8]前話 [2]次話
「これ位はね」
「そう言ってくれるんだ」
「そうだよ、じゃあね」
「一緒にだね」
「登校しようね」
 こうしてでした、先生達は王子にワゴン車で大学まで一緒に行くことになりました。そして王子の乗ったワゴン車が実際に先生のお家の前に来てです。 
 先生達は車に乗って登校しました、そのうえで。
 学校に行って研究室に入りましたが。皆そのうえで言うのでした。
「やっぱり人少ないね」
「いつもの半分以下?」
「職員さんも少ないし」
「学生さん達は特にね」
「来られない人も多いってことだね」
 先生はこう皆に答えました、暖房を入れて急激にあったまっていく研究室の中で。
「これだけの雪だから」
「それは仕方ないってことだね」
「これだけの雪だから」
 オシツオサレツも言います。
「人が来られないのもね」
「止むを得ないってことだね」
「予想されていたことにしても」
 老馬は窓の外でまだ降っている雪達を見て言いました。
「寂しいことだね」
「人がいない学校ってね」
 チーチーが言うことはといいますと。
「こんな寂しい場所はないね」
「いつも人がいる場所だから」
 ポリネシアも言います。
「そこに人がいないと違和感あるわね」
「こんな寂しい場所はないわよ」
 ガブガブの言葉にも普段の彼女にはない寂しさを悲しむものがあります。
「学生さん達がお休みになる夏や冬もそうだけれどね」
「まして今は普通に講義がある期間なのに」
 ジップは時期のことを述べました。
「これで人がいないとね」
「本当に寂しいね」
「全く以てね」
 チープサイドの家族もこう言うのでした。
「講義があっても」
「学生さん少ないだろうね」
「けれどそれでも来たから」
 老馬が真剣なお顔で述べました。
「講義は頑張ろうね」
「論文も書いて」
 ホワイティはこちらのお話をしました。
「学問を頑張ろうね」
「お腹が空いたら何か食べて」
 食いしん坊のダブダブはこのことを忘れていません。
「そこからもあったまろうね」
「お部屋はこうして暖かいけれど」
 最後にトートーが言いました。
「油断しないでいこうね」
「うん、今日も講義はあるから」 
 実際にとです、先生も答えました。
「出てね」
「そうしてね」
「しっかりと学生さん達に教えて」
「論文も書いて」
「学問を楽しもうね」
「そうしようね。しかし大変な雪だけれど」
 それでもとです、先生は窓の外で今も降り続ける雪を見て思うのでした。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ