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星河の覇皇
第六十三部第四章 閣議決定その一

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                    閣議決定
 連合中央政府大統領であるキロモトはアッディーン、シャイターンとの会談の用意を進めながらだ、それと共に通常の政治も行っていた。政治は常に複数の事案が動いており一つのことだけに専念出来ないのだ。
 それでだ、キロモトは今は八条を大統領官邸に置いてだった、こう言ったのだった。
「辺境の国境の確定だが」
「その政策をですね」
「私は閣議決定に出してだ」
「そして、ですね」
「議会にも法案として提出してだ」
 そして、というのだ。
「軍隊を動かしてな」
「そのうえで」
「辺境の外の海賊やテロリストを掃討し」
 そのうえでだというのである。
「不法移民の問題も解決してだ」
「以後は、ですね」
「国境は中央政府軍が守る」
 他ならぬ彼等がというのだ。
「そうしていこう」
「私の政策の通りにですね」
「進めさせてもらう」
「有り難うございます、それでは」
「議会を通過してからな」
「中央軍を動かすのですね」
 八条は微笑みつつその目の光を強くさせた。
「そうしますね」
「規模もな」
「国防省の案通りで」
「いいと思う」
「では正規軍と義勇軍を動員するということで」
「ここで義勇軍を使うのだな」
「彼等の存在は欠かせません」
 連合軍にとってはとだ、八条はモハマドに冷静に答えた。
「最早」
「エウロパ戦役でそれがはっきりしたな」
「正規軍は犠牲を出すことが許されていません」
 これは法では決められていない、別のことでだ。
「義性が出ればそれだけ」
「市民だからな、正規軍は」
「そのまま政権への批判に直結します」
 こうなるからだ、これは民主国家独自のことだ。
「ですから」
「犠牲は出せないな」
「そのうえで成果を出さねばなりません」
 犠牲を出来る限り少なくしてそのうえでというのだ。
「ですから」
「正規軍の前に火事場に飛び込む軍が必要でか」
「それがです」
「義勇軍だな」
「難民から構成される」
「それで彼等も動員するのだな」
「そうです、しかし」
 ここでだった、八条はキロモトにこのことも話した。
「私の案ではです」
「聞いている、義勇軍をだな」
「難民達だけでなく」
「連合市民からも募集するのだな」
「そしてです」
 そのうえで、というのだ。
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