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ドリトル先生と悩める画家
第七幕その十一

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「不思議でわからない」
「そのこともあるね」
「そして太田さんもだね」
 老馬はその太田さんのことを思います。
「その芸術家の一人なんだね」
「それで刺激を求めて」
 最後にガブガブが言いました。
「熱帯の方に行かれたのね」
「そうだね、彼の絵のタッチもね」 
 先生は観たそれを思い出してもいます、今は椿を観ていますが太田さんの絵も脳裏に思い浮かべているのです。
「そうした感じだね」
「ゴッホとか?」
「そんな風だね」
「そうだね、描くのも速いし」 
 このことにも言及しました。
「絵の具の使い方も多いし」
「使う絵の具の量が」
「それがだね」
「少なくとも大人しい感じの絵じゃないよ」
 太田さんのそれはというのです。
「間違ってもね」
「激しいんだね」
「そして速いんだね」
「そんな風なんだ」
「うん、だから激しかったり強かったりする刺激は」
 そうしたものはといいますと。
「太田君にはいいかもね」
「それじゃあだね」
「今回のことは太田さんにはいいんだ」
「熱帯のコーナーに行ったことは」
「そうなんだね」
「そうなるかもね」
 確かなことは言えないけれど、という返事でした。
「逆もまた真なりというからそういうのを観てもいいと思うけれど」
「それでもだね」
「観てみたらいいんだね」
「熱帯のお花も」
「そうなんだね」
「曇りが苦手みたいだし」
 先生は太田さんがスランプは雨が多かったり曇りの時にスランプになることが多いとお話してくれたことからも考えました。
「どうもね」
「晴れ空が好きなのかな」
「熱帯みたいに」
「トロピカル派?太田さんって」
「そうなのかな」
「その可能性はあるね、熱かったり激しいのが好きなら」
 さらに考えて言う先生でした。
「そこからスランプの脱出方法があるかな」
「そこからなんだね」
「どうにか出来るかも知れないんだね」
「太田さんのスランプについて」
「そうなんだね」
「ひょっとしたらね」
 先生は皆に考えるお顔のままお話します。
「出来るかもね。そしてそれで解決出来るなら」
「是非だね」
「そうしたことをして」
「そのうえでだね」
「やっていくんだ」
「そうしようかな、さてそれじゃあね」
 ここまでお話してでした、先生は皆にあらためて言いました。
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