暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
最終章:夢を追い続けて
第50話「去る者と残されるもの」
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ば、そこには四季と春華がカメラを構えて立っていた。

「...一応、聞くが、何やってるんですか?」

「ん?野次馬。」

「死ね。氏ねじゃなくて死ね。」

「ちょっ!?格納領域からナイフは禁止!」

 桜の無慈悲に投げたナイフを間一髪で躱す四季。

「まぁ、ここには味方もいる。一度心を落ち着けて、それからどうにかしよう。」

「とりあえず、邪魔の入らない所に行こうか。」

「えっ、あ、はい。」

 野次馬な二人を無視して、桜と束はユーリを連れて別の部屋に移動した。

「あれ?無視かい?」

「...あー、俺が手を下してもいいですけど...後ろ、注意ですよ?」

「えっ。」

 その瞬間、打撃音が響き渡る。

「め、め〜ちゅ?」

「いや、エグザミアの方だな。」

 四季の頭があった所には、小さな魄翼を展開しため〜ちゅが浮いていた。
 どうやら、エグザミアの意志が四季を叩いたようだ。ついでに春華も叩かれた。

「そろそろめ〜ちゅとエグザミアを切り離さないとねー。シュテル達みたいにめ〜ちゅもめ〜ちゅで動ける方がいいでしょ?」

「そうですね。」

「じゃあ、行こっか。あ、エグザミアも来なよー。」

 改めて束達はユーリを連れて移動し、エグザミアもそれについて行った。

「....俺、このままか?」

「あの子たち、だいぶ逞しくなったわね...。」

 取り残された二人は床に突っ伏したままそういった。

「...ふむ、やはりあの二人はからかうべきではないな。」

 それを陰から見ていたジェイルは、からかうのは止めておこうと密かに思った。









「(....まぁ、頑張ってくれよ。秋十君。)」

 移動する中、桜は秋十へと思いを巡らせる。

「(例えどんな天才でも、一人では限界がある。...いや、むしろ天才だからこそできない事がある。だから、非才の身だからこそできる“世界”を、俺に魅せてくれ。)」

 それは、想いであり、願い。そして、もう一つの“夢”でもあった。










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