暁 〜小説投稿サイト〜
俺たちで文豪ストレイドッグスやってみた。
第7話「正面突破」
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 よほどこの二人を警戒しているのか。カミサキの美しい顔が、忌々し気に歪む。それは瑠伯もそうだ。眉根を寄せて考え込んだ。

「そうだ。奴らのうつ手をも手繰ることができるのならば、戦局は大きく変わる」
「なら??相手の手をうまく操れる、そんな局面を引き込みましょう」

 カミサキは白い髪を揺らして立ち上がった。瑠伯が目を剥く。

「どこへ行くつもりだ?」
「私が自ら打って出ます」
「馬鹿な……! この戦いはチェスではないぞ! キング自ら出るなど……」

 圧倒的な戦闘能力を持つカミサキが出ることへの異論はない。しかし常に余裕を持ったしゃべり方をする瑠伯を見ているからだろうか。幹部たちからも若干の動揺の声が上がる。
 しかしカミサキはうっすらとほほ笑んで告げるだけ。

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「チェスではないからこその(キング)です。それに??私を守るための兵士(ポーン)も、騎士(ルーク)も、あなたが用意してくれるのでしょう?」
「……ああ」

 渋々、といったように、瑠伯もまた、立ち上がる。彼が右手を上げると、幹部たちも一斉に立ち上がった。
 もしここに、他人の持つ異能を判別する力、あるいは、他人が異能を持っているか否かを判別する力をもった人間がいたならば、その人物は驚くことになるだろう。

 ??異能者マフィアの幹部四人のうち、三人が異能持ちではない、という事に。
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