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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 Another
第1話 「異なる世界」
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ど過剰に反応しすぎじゃないか?」
「…………」
「なぜ黙る?」
「……あんまり男の子に慣れてないの!」

 アリシアの心からの叫びは、俺だけでなく周囲にも聞こえたようで、複数の視線がこちらに向けられた。ただ会話の流れは聞こえなかったようで、周囲の人々はケンカでもしているのか? といった顔をしている。
 感覚の違いから不便に思ってたけど、今だけは背が縮んでて良かった。
 前のままだったら、完全に小さな子供をいじめてる構図に見えただろうし。もしくは娘に駄々をこねられる父親か……まあ気にしないでおこう。

「慣れてないって……普通に話してたじゃないか」
「話すのは大丈夫だけど、心の準備が出来てないときに近づかれるのはダメなの。大人の男の人は大丈夫だけど」
「ふーん……」

 見た目に反してずいぶんとマセてるんだな。
 というか、今更だけどこのアリシアはどの世界から来たアリシアなんだろうか。
 基準となる流れではジュエルシードを巡る事件が起きるらしいから、大抵のアリシアは命を落としているはず。
 このようなことを考えるのはどうかとも思うが、5歳ほどで亡くなっているのならば異性を意識したりはしないだろう。
 なら……この子はあの空間でずっと過ごしていたのだろうか。
 もしそうなら俺よりも年上だという話にも一応納得ができるし、異性を意識しているのも理解できる。

「ふーん……って、その反応はひどくないかな」
「俺がもしこの体くらいの年代だったら、多分まともに会話とかしてなかったと思うけど」
「……それでよくあなたの世界のあの子達と仲良く出来てたね」
「あの子達のおかげだよ」

 あまり心を開こうとしない俺に何度も話しかけてくれて、心の強さっていうものを教えてくれたんだから。あの子達が居たから俺は少なからず変わることが出来たんだと思う。
 俺の知る彼女達にはもう恩返しをすることはできないけど、まあその役目はあの世界の俺がするはずだ。
 俺がすべきことは、少しでもこの世界の彼女達を幸せに……笑顔にすること。そのために今は目の前のことをひとつひとつ片付けていくしかない。

「それより地図を見せてくれ。見た限り俺の知る街並みと大差ないようだから」
「そうやってコロコロと話題切り替えてると女の子にモテないよ」
「あいにくモテたいと思ったことはない」
「ふーん……それって身近に女の子が居たからかもね」

 そう言いながらアリシアは地図を渡してくれたが、こちらを見る目が少し冷たいように思えた。
 確かに身近に異性は居たが、それとこれとは話が別ではないだろうか。……まあ男子から可愛い幼馴染が居てずるい! といった発言をされたことはあるが。
 ちなみに幼馴染というのは、はやてのことだ。付き合いが1番長いのでそのように
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