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水車
第六章

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「あの時は」
「そうそう、あの小屋をね」
「漫画とかカードとかベイブレード置いて」
「そうしてたね」
「こっちにもカードやベイブレードはあるわ」
 東京にもとだ、桐子は話した。
「漫画もね」
「それは何処でもあるよね」
「カードもベイブレードも」
「遊戯王とかバディファイトとか」
「よく遊んでるよ」
「うちもお兄ちゃんが好きでよくやってるわ」
 桐子は二人に彼女の姉のことも話した。
「今は叔父さんのお家にいるけれど」
「ああ、お兄さんがなんだ」
「僕達みたいに遊んでるんだ」
「そうなの、けれど私はしないの」
「女の子だから」
「そうなんだ」
「プリパラやアイカツが好きなの」
 こちらだというのだ。
「あとアイマスね」
「ああ、あのゲームだけ」
「先輩達で好きな人多いよ」
「アイドルを育てるんだね」
「そうしたゲームだよね」
「そっちも好きなの、アイドル好きだから」 
 だからだというのだ。
「そういうゲームしてるわ」
「成程ね」
「そうなんだね」
「ええ、それでだけれど」
 桐子は話が一段落したところで二人にあらためて言った。
「今から水車小屋の中に案内して欲しいけれど」
「うん、じゃあね」
「今から案内するよ」
 二人も快諾してだ、桐子を水車の方に案内した。そして絶え間なく動くそれを見せてからだ。桐子を小屋の中に入れた。
 小屋の中は座る場所や色々な農業の器具があり座る場所もある、藁の匂いがして木の壁と壁の間から日の光が差し込んでくる。そうした場所だった。  
 その中に入って空いている場所に腰掛けてだ、桐子は中を見回しつつ言った。
「ううん、こうなってるのね」
「そうだよ、水車小屋の中はね」
「物置でもあるからね」
「鍬とか鎌もあって」
「必要な時はここから出すんだ」
「そうなのね、何かね」
 桐子は自分の様に空いている場所に座っている二人に応える間も見回しているl、そうしつつこう言うのだった。
「こうした場所もはじめて見るわ」
「東京にも物置あるでしょ」
「ここ結局そうした場所だけれど」
「物置はあるけれど」
 それでもとだ、桐子は二人に答えた。
「こうした場所じゃないの」
「そうなんだ」
「こんな風じゃないんだ」
「薄い鉄板で造ってあって」
 桐子は自分の知っている言葉から話した。
「お日様の光も差し込んで来ないの」
「ああ、ああしただね」
「ああした物置しかないんだ」
「あの物置愛想ないけれど」
「暗いだけで」
「こんな木の場所はないの、それにね」
 桐子はさらに言った。
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