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夢幻水滸伝
第八話 東へその九

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 綾乃はここまで聞いて頷いてだ、その場にいる他の面々に言った。
「ほな御飯にしよか」
「はい、今から持って来ます」
「今から食べましょ」
 部将達が応えた、そしてすぐに白米と漬けものに焼き魚に味噌汁といった料理が運ばれてきた。そうした料理を食べつつだ。綾乃はこうも言った。
「後はお酒もあるし」
「今夜は飲むんか」
「楽しみやわ」
 綾乃は中里ににこりと笑って言葉を返した。
「今から」
「綾乃ちゃんお酒好きか」
「日本酒派やで」
 綾乃はこうも答えた、やはり笑顔だった。
「ワインとか焼酎も好きやけど」
「意外やな」
「あれっ、そうなん?」
「甘いもののの方がって感じするから」
「甘いものも好きやで」
 そちらもというのだ。
「それでお酒もや」
「そっちもかいな」
「どっちも好きやねん」
「そうやねんな」
「そやからしっかり身体も動かしてるわ」
「さもないと糖尿病になるからか」
「こっちの世界でもそうしてるで。武芸は出来んけど」
 そうしたことはしないというのだ。
「薙刀とか合気道とか苦手や」
「ほな普通のスポーツやな」
「こっちの世界では鍛錬な、水泳してるねん」
「そっちかいな」
「御所におる時は毎日な」
 それこそというのだ。
「そうしてるで」
「そうか」
「それでスタイルも維持してるねん」
 綾乃は焼き魚、鮎で御飯を食べながら中里に話した。
「太りたくもないし」
「女の子やな」
「実際にそやし」
「それで水泳もしてか」
「健康も維持してるねん」
「成程な」
「それでお酒後で飲もな」
 酒の話は明るい笑顔で言う、先程と同じく。
「おつまみは枝豆や」
「あっさりしててええな」
「そやろ、枝豆めっちぇええわ」
 つまみのことも笑顔で話すのだった。
「楽しみやわ」
「綾乃ちゃんめっちゃ飲むからな」
 芥川は少し小声になって中里にこのことを話した。
「注意せえよ」
「そんなに飲むんか」
「酒豪って言うてもええ」
 そこまでというのだ。
「一升は軽く空けるわ」
「一升かいな」
「それも軽くな」
「それは凄いな」
「あれっ、それ位普通やろ」
 当人の返事はあっさりとしていた。
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