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真・恋姫†無双 リウイ戦記
十七話

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劉備は寡兵を補うため決戦を避け、夜討ち。朝駆けといった、奇襲方針をとっていた。
それによって袁術軍は疲弊させたが、しかし、数の不利から決定打に欠け。結果、双方が手傷を負うという事態になった。そのうえ、ほぼ無傷の孫策に攻め込まれ、劉備軍は致命的な打撃を受けた。

「劉備にはもう後が無い、意外と早く決着がついたな」
リウイの言葉にパイモンとファーミシルスが同意した。
「そうですね。もう少し持つと思ったのですが、見込み違いでしたでしょうか」
「孫策を甘くみていたのか、劉備を過大評価していたのか、判断に困りかねますね」
「いや、劉備の主としての器のせいかもしれんな。彼女の甘さが臣下の者の足を引っ張っている、その証拠に進言をしてきた策を非情になれずはねのけているこのが多かった。それで好機を逃す事が今回の敗因だろう」
「ふっ、甘い女ですこと。自身が無能ならまだしも、臣下の足まで引っ張るとは」
リウイの見解にファーミシルスが冷笑した。
そして、それまで大人しく話を聞いていたエヴリーヌがリウイに質問してきた
「お兄ちゃん。わたしよくわからなかったんだけど、どうしたらいいの?」
それに対してリウイとファーミシルスは丁寧に指導していった。
「袁術軍を指揮しているのは誰だと思う?」
「えーと。あ!あの女だ」
「その通りよ。じゃあ、あの女、確か張勲だったわね。あれがいきなり消えたらどうなると思う?」
「んーと…わかった!。みんなバラバラになっちゃうんだ」
エヴリーヌの答えにリウイは微笑んだ。
「その通りだな。と言う事はエヴリーヌ、お前は何をしたらいいと思う?」
「あいつを真っ先に殺しちゃえばいいんだよね」
「そうだ、その為には今までの様な虐殺はしてはだめだ」
「なんで?」
「袁術や張勲の周りの守りが固められてしまうからよ、貴女ならそれでもあの二人を討ち取れるでしょうけど、私たちが必要以上に活躍するとその分だけ月の威厳が失われるからよ。貴女もリウイ様が他人任せばかりしていれば幻滅するでしょう」
「そうだね、そんなお兄ちゃん見たくないもん。じゃあ、エヴリーヌは戦いがはじまったら真っ先にあいつだけを消しちゃえばいいんだね」
「その通りよ。カーリアンと違って賢くなろうとしているわね」
「うるさいわね」
ファーミシルスの皮肉にカーリアンは苦虫を噛み潰した顔をした。
それを皆無視して次の話題のパイモンが問いかけた。
「劉備は今後どうしてくるでしょう?」
「南方に逃げるのが普通でしょうけど、もしこちらを頼ってきたらどういたしましょう」
「その時は俺の独断で決める。月からは留守中の全権が移譲されているからな」
そして、それから数日後。劉備からの密使が到着し、交渉を申し出たいという書面がリウイのもとに届いた。

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