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その日はいつかやって来る
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「アテンション!」
「ほら、もうやめろよ、怖〜いお姉さんが来たぞ、それとも先生か?」
「いやでちゅ、もっと遊ぶでちゅよ」

 今、私の前にはだらけ切った奴らが座っている。 やる気が無さそうに頬杖をついて、こちらを向いているあいつ。 その両側からベタベタと纏わり付いているパピリオと朧。 神無とシルクは背筋を伸ばして座っているが、視線は朧達に向かってガンを飛ばしている。
 ミカミは「モンスターボール」の中で眠っているらしい。 まともなのはベスパだけか? いや、こいつも何の説明もしていないのに既に記録を始めている、様子も少し変だ…

(拝啓、アシュ様へ(ハート)お元気ですか? あ、まだ復活してないのに「元気」は無いですよね。 アタシったら、お・バ・カ・さん、キャッ!

 でも今度、ポチがアシュ様を復活させてくれるんです、あのポチですよポチ。 ミカミに操られていたとは言え、アシュ様にあんな事したポチですけど、ルシオラと同化して、きっと心が通い合ったんですね。

 それとも戦っている間に男の友情が芽生えたんでしょうか? あっ、でも友情以上はだめですよ、アシュ様ラブなのはアタシだけなんだから、エヘッ(ポッ) だから成功したらルシオラを復活させてやって下さい。

 あの頃は「裏切り者」って思ってましたけど、結局はアシュ様のために、幸せな人生をプレゼントしてくれるみたいですから。 ええ、誰が何と言っても、このアタシが幸せにします、してみせますともっ!)

(もう2日目ですね、そろそろアシュ様が、あたしの子宮に着床して、大きくなってる頃でしょうか? あ、でもそれだったら、あたしの赤ちゃんなんですよね(ハ〜ト)。 だったらどう呼んだらいいんでしょう。 アシュ君? 坊や? アシュちゃん… いやあっ、もうどうにかなっちゃいそうっ!)

 この辺りで取り上げたので、記録はそこで途切れていた…

「これは何だ? ベスパ」
「あっ、返してっ」

 頬を染めて私から記録を取り返そうとするベスパ。 そのラベルにはこう書いてあった「アシュ様との愛の交換日記Vol3」 確かにコメントが書けるようにブランクが開けてあるが、既に3冊目なのか? 一体いつの間に? アシュタロスの復活を知ってから2日と経ってないはずだぞ。

「朧、ワルキューレの話を聞け。 これからの方針と、重要な情報があるはずだ」
「や〜よ、戦うのは「がさつな」神無に任せるから、私は家で美味しいご飯作って待ってるわ」
「そうか、これからは毎日戦場だ。 帰って来ないヨコシマを「永遠に、家で」待っていろ」
「何ですって〜?」
「家事かヒーリングしかできないお前には、それがお似合いだ」
「あら、家事もできないで、お義母様にいびられてたのは誰だったかしら?」
「何だとっ!」


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