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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
198部分:第十七話 孔明、推理をするのことその七
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第十七話 孔明、推理をするのことその七

 そしてだ。孫策の寝室にだ。何者かが迫る。そのうえで両手に持っている禍々しい、出刃包丁に似た形の刃を振り下ろそうとする。しかしだ。
「甘いな!」
 孫策はすぐに起き上がって傍に置いてあった剣でその者の胸を貫いたそこにいたのは白い髪に痩せた顔の男だった。身体も痩せており目は白く異様な光を放っている。紺のズボンに緑の上着という格好だ。
 胸を貫かれた男はだ。血を流しながらも言うのだった。
「何だ!?元気じゃねえか」
「御前ね」
 起き上がった孫策はベッドから出ながらだ。そのうえでその男に問うのだった。
「御前が私と、そして蓮華を狙っていたのね」
「ちっ、わかったのかよ」
「そんなことはすぐわかることよ」
 鋭い顔で男に告げた。
「すぐにね。ただ」
「ただ?」
「目的が知りたいわね」
 こう男に対して言うのだった。
「何故私達を狙っているのかしら」
「へっ、それはね」
「それは?」
「手前に言うかよ!」
 言いながら再び襲い掛かろうとする。胸に傷を受けていてもそれでも動きは鈍っていなかった。
 しかしだ。その刃は横から止められた。その刃の主は。
「遂に尻尾を出してきたな」
 甘寧だった。孫策の横から出て来て言うのであった。
「刺客か」
「生かして捕らえなさい」
 孫策はその甘寧に対して告げた。
「色々聞きたいことはあるわ」
「はい、それでは」
「ちっ、二人がかりかよ」
 男はそれを見てだ。部屋から出ようとする。しかしその月明かりに照らされた部屋の外にはだ。もう人が待っていた。
「生憎だがだ」
「逃がしはしないわよ」
「それはね」
「いいタイミングね」
 孫策はその三人を見て微笑んだ。周瑜に張昭、そして張紘の三人だった。周瑜はその手に鞭を持っていてそのうえで身構えている。
「これで逃げ道はないわよ」
「見ない顔だな」
 周瑜は男の顔を見て言った。
「刺客に見覚えがある筈もないがな」
「その通りね。どうやら十常侍の手の者でもないみたいだけれど」  
 孫策は男に少しずつ近寄りながら述べていく。
「けれど。誰かしら」
「あれ、何やこいつ」
 ここであかりが来た。十三も一緒である。
 彼女はその男を見てだ。彼を指差して言った。
「紫鏡やないか。御前もここに来てたんかいな」
「おい、どういうつもりじゃ!」
 十三は金棒を振りかざしながらその男紫鏡に対して問う。
「何で孫策さんを狙うんじゃ!」
「へっ、聞きたければ俺を倒すんだな!」
 こう言ってであった。紫鏡は両手のその刃を出鱈目に振り回しはじめた。
「そうしたら教えてやるか!」
「どうやらこれはね」
「はい、仕方ありません」68
 甘寧が孫策の言葉に冷静に頷いた。

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