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仮面ライダー列伝
序章
救世主!その名は仮面ライダー(2)

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そしてその不安は的中した。
先程からこちらに歩くスピードを合わせる人物がいた。幸い、人通りもある道だったので今のところ何かアクションを起こしてくることはなかったが、この先は人通りがなくなる道。


恐怖を感じた零は意を決して走りだす。こういった状況なら行動を起こしづらい、追跡も諦めるだろうと思ったのだ。




しばらく進み、木々が立ち並ぶ公園への道に到着した。この道をしばらく行けばあとは住宅街となり自宅はすぐ近くだ。後ろを振り返ると追っ手はなくどうやら巻いたよだ。



「良かった…」


安堵しホッと胸を撫で下ろす。同時に今朝から雲良きご怪しかった空からゴロゴロと雷の音が聞こえてきた。急いで帰らねば、そう思った零は再び帰路につく。


しかし!


「!!」



目の前には見知らぬ人物が立っていた。風貌はスーツを着てサラリーマン風の男性だった。



「ありがとう。わざわざ人気のないところに来てくれて」


「な、なんなんですか…!」



鞄を抱え目の前で笑う男性に恐怖を感じる零。すると男性の目が光りだし靄のようなものが男性を包むとその姿は人ならざる怪物の姿へと変貌した。




「!!」



その光景は女子高生を驚愕、恐怖させるには充分なものだった。腰が抜けた零は目の前の恐怖から逃れようと後退りしていく。


『いただきますよ、その命』



「い、いや!来ないで…!!」



手を広げゆっくりと近づいてくる怪物。虎の姿にも見えたが腕には触手のようなものも生えており、異形の姿だった。


ポタポタと落ち始める雨。しかし零にはそれを気にするほどの余裕はなくなっていた。
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