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鉄血のベーオヴォルフズ
第03話
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そう言い残し通信が切れる。戦闘の様子は引き続き転送されている。

「……クーデリア、愚かな妹。これが貴方の作った悲劇よ。」

父母にすら相対する事の出来ない弱い子供が癇癪を起しただけの結果。そして多くの人々を不幸に貶めただけの革命。
弱者救済、それは甘美な麻薬だ。病みつきになる遊戯だ―――なんてことない家出した子供が悪い遊びを覚えただけの話。

「それでも、状況は動いた―――ならば私も、動くとしましょう。これ以上、わたくしの故郷を食い物にさせて成るものですか。」

着物を羽織った娘はそのブラウンの瞳に情熱の火を灯して、一人つぶやくのだった。






『なるほど、ガンフレーム特有の反応は検知できない……そしてっ!』

グリムゲルデ・プログレッシオが背中の翼のような可動スラスターを噴射させ疾走する。
それを迎撃しようとバーストサーベルを突き出してくる青と黒のガンダムの刺突を半身を逸らしながら受け流すとシールドから展開されたヴァルキリアソードを叩きこむ。

額に一撃を受けた青と黒のガンダムが仰け反る、そこに尽かさず蹴りを叩きこむ。

『くぅ…っ!このパイロット並じゃない!?』

だが、吹き飛びながら青と黒のガンダムは二丁ハンドガンに持ち替えて射撃を行ってくる。それに対して、両腕のシールドで防御しながら地表を滑るように移動する。

『ガンダムフレーム特有の高出力を背景にしたパワーに加速力も感じられない。』

ヴァルキリアソードを格納、両腰にマウントされたFN-P90に酷似したプルパップ式マシンガンをマニュピレータに保持すると連射を行う、
このライフルの弾は通常のライフルに比べ小口径で威力に劣るが初速が高く狭い範囲に集中させることであっという間にMSのナノラミネートアーマーを?ぎ取って敵を粉砕することが可能だ。

『そしてこの挙動、阿頼耶識ではない―――むしろ、ギャラルホルン製のプログラム挙動に似ている。』

相手もそれはわかっている、全身のスラスターを使いちょこまかと移動し回避を行っているが―――所詮は予めプリセット登録されたマニューバパターンと機体モーションの複合で成り立っている動きだ。

後はパイロットの選択傾向さえ把握できれば圧勝は容易い。

『隠し方がずいぶんと雑だな。これではギャラルホルン自らが海賊行為に関与していると自白しているようなものだな。』

マシンガンとソードの織り交ざった攻撃で青と黒のガンダムを手玉に取りながらモンタークは微苦笑を口元に浮かばせるのだった。





『ぐぅ―――小童っ!お前は自覚しているか!?俺たちのような存在を生み出したのは貴様ら自身だとっ!』
「っ!」

片腕を潰された紅のガンダムが大剣を振るう、しかし其処には
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