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トシサダ戦国浪漫奇譚
第一章 天下統一編
第十七話 雌伏
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理解した。十河家の旧臣達の扱いはどうするべきかな。俺の指示で行わせている夜襲に興味を示さない。その重要性を知らせていないため仕方ない部分がある。だが、俺に対して協力的でないことも事実だ。他の家臣達は俺に協力的に行動していることもあり、十河家の旧臣達の行動が目立つ。

「どうしたものか」

 俺は腕組みして視線を落とすと嘆息した。

「十河家の旧臣達で口の固い者達から人を選び殿のお考えを説明してはいかがでしょうか?」

 曽根昌世の提案を俺は妙案だと思った。

「心辺りはあるのか?」
「何人かには心辺りがあります」
「その者達で十河家の旧臣達を説得できるのか? できないなら話す意味がない」
「彼らを全て納得させることは難しいでしょうな。その者達は十河家の旧臣達の中では中堅の立場にいる者達です。家老達は戸次川の戦いで死亡しましたからな」
「一部は抑えることができるということだな?」

 曽根昌世は頷いた。それで良しとするか。

「内匠助から、その者達に説明してくれるか?」
「殿からご説明された方がよいと思います」
「私がか?」
「殿が直々にご説明されれば、その者達も殿が座興で話されているとは思わないでしょう」

 曽根昌世の提案に俺は思案した。態々主君が陪臣達に作戦の詳細を説明する理由はない。だが、俺は志気がこのまま下がることを望まない。肝心な時に使えないことになると俺が困る。俺が奇襲を成功し江川砦を落とした後、天ヶ岳砦を襲撃する時に十河家の旧臣達を使うつもりでいた。だから、やる気を無くして俺の軍から逃亡されても困る。
 曽根昌世が選んだ者達には、俺が城攻めを行う準備を整えていることだけ、説明することにしよう。全てを話す必要はない。

「内匠助、今夜にでもその者達を集めておけ。私が直々に説明しておく」

 曽根昌世は「かしこまりました」と頭を下げた。
 家臣を束ねるのも一筋縄じゃない。俺の家臣団は粗製乱造の寄せ集めだ。それでも家臣団をまとめなくちゃいけない。今後、領地が増えれば家臣が増える。そうなる前に俺なりの組織作りの方針を考えた方がいいな。
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