暁～小説投稿ｻｲﾄ～:ソードアート・オンライン～槍剣使いの能力共有～《修正版》 06.赤と幻惑

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ソードアート・オンライン～槍剣使いの能力共有～《修正版》

SAO編ーアインクラッドー
06.赤と幻惑
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「うそ……だろ」

　すぐさまシュウは窓の外から辺りを見渡した。必ず、短槍を投げた人物がこの近辺にいるはずだ。投げてから転移結晶等で逃げたとしても確実にヨルコが消えるところだけは確認してから消える。
　ならば、まだこの近辺にいるはずだ。
　すると少し遠くの方の屋根の上。こちらを見ている黒いマントに身を包んだプレイヤーがいた。

「見つけた！！」

　こちらが気づいたことを察知したのか逃走していく。

「アスナ、後は頼む。行くぞ、シュウ！」

「ああ、逃がすかよ！」

　窓から屋根に飛び移り、屋根伝いに追っていく。黒マントに並ぶ形まで追いつくとマントの中から発光する結晶を取り出す。
　転移結晶だ。どこかへと飛ぶ気だ。

「させるかぁ！」

　黒マントにピックを三本投げるもここは圏内、ピックは圏内HP阻止の壁に弾かれる。
　鐘の音がなり、気が一瞬そちらに向いたとともに黒マントの姿は光に包まれて消えていく。

「……クッソ」

「逃げられたか」

　ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「バカ！無茶しないでよ！」

　元いた部屋に戻るとアスナが心配と怒りを露わにしながら細剣を向けてくる。

「それでどなったの？」

「ダメだった。転移結晶で逃げられた。宿屋の中はシステム保護されている」

「ここなら危険はないと思い込んでた。それが迂闊だった。クッソ！」

　キリトが苛立ちをあらわにして壁を殴りつける。

「……あのローブはグリセルダのものだ」

　シュミットが震える声で口を開く。

「あれはグリセルダの幽霊だ。俺たち全員に復讐に来たんだ。あははが、幽霊なら圏内でPKするくらい楽勝だよな。あははは」

　シュミットは完全に恐怖に支配されおかしくなっている。

「……幽霊じゃない。二件の圏内殺人もシステム的なロジックが存在するはずだ。絶対に」

「キリトのいう通りだ。絶対に何かカラクリがあるはずだ」

　ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

　この事件のことを考えるために一人にしてくれとキリトたちと別れる。
　この圏内殺人には確実にカラクリがある。
　一人でベンチに深くもたれかかり、今回起きた圏内殺人というパズルの散りばめられたピースを一つ一つはめ込んでいく。

　───圏内での殺人。
　───苦しむカインズ。
　───グリセルダの幽霊。
　───グリムロックに作られた武器。
　───宿屋でのヨルコさんの殺人。
　───飛んできた短剣。
　───逃げる黒マント。
　───転移結晶での逃走。
　───そしてこれらのことに関係しているギルド、黄金リンゴ。

　ピースは集まっているだがまだ決定的な

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