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風魔の小次郎 風魔血風録
75部分:第七話 力と力その十一
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第七話 力と力その十一

 黒獅子は足で着地した。それで防いだのだった。
「むっ!?」
「残念だったな」
 あの不敵な笑みで劉鵬に応える。
「この程度ではやられるわけにはいかん」
「中々やるな」
「言った筈だ、俺は八将軍の一人黒獅子」
 それをまた言う。
「ただ力があるだけと思うな!」
「来たっ!」
「いったか!」 
 今度は陽炎が笑った。会心の笑みだった。黒獅子は大外がりをかけてきたのだ。これまた見事に決まっていた。かに見えた。
 しかし劉鵬は倒れるところを空中で前転してそのうえで着地した。巨体とは思えない動きだった。
「今のをかわすか」
「俺も風魔九忍の一人。ただ力だけじゃない」
「そうか。面白い奴だな」
「貴様こそな」
 あらためて見合い互いに笑う。
「いい腕をしている」
「しかしだ。夜叉よ」
「何だ?」
 劉鵬はここで黒獅子に対して問うのだった。
「術は使わないのだな」
「術か」
「そうだ。術を使わないでこの劉鵬と闘うつもりか?」
「その通りだ」
 不敵な笑みに鋭い目の光を加えさせて答えてきた。
「術なぞ使わずとも貴様なぞ」
「そうか。では俺もだ」
「これで倒せる。行くぞ風魔!」
「うっ!」
 肩車だった。劉鵬の巨体を肩に担いでそのまま投げようとする。しかし劉鵬は空中で黒獅子の右手を取りそのまま腕十字に入ろうとする。だが黒獅子はそれを畳に落ちる寸前で跳ね除け足で起き上がるのだった。
「見事」
 竜魔はその黒獅子の動きを見て言った。
「流石と言うべきか」
「おいおい、劉鵬やばいぜ」
 小次郎は会場で戸惑いながら試合を見ていた。不安げな顔になっている。
「黒獅子滅茶苦茶強いじゃないか」
「大丈夫でしょうか劉鵬君」
 それは姫子も同じだった。小次郎の横で不安な顔をしていた。
「相手はかなり強いですけれど」
「実力伯仲です」
 蘭子がその姫子に告げる。
「勝負はどうなるかわかりません」
「じゃあ蘭子さん、このままだと」
「ですが」
 しかし蘭子はここで言うのだった。
「ですが?」
「またお互い切り札を出していないようです」
「切り札?」
「そうです。それをどちらが先に出し決めるか」
 蘭子は言う。
「それで決まります」
「それでなのですね」
「それを出すのが何時か」
 蘭子はなおも激しい闘いを繰り広げる二人を見つつ言う。お互いに投げ合いそれを防ぎ合う。まさに竜虎相打つの熾烈な攻防であった。
「間も無くだと思いますが」
「くっ!」
 黒獅子は焦った。焦りがそのまま勝負に出た。
「今度はこれでどうだ!」
 劉鵬の襟を取って投げようと突っ込む。しかしその時だった。
「今だ!」
 その時だった。劉鵬の目が光った。
「何っ!今だと!?」
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