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風魔の小次郎 風魔血風録
5部分:第一話 小次郎出陣その五
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「凄いとかそういう問題ではありません」
 しかし蘭子はそんな小次郎を見ても驚かない。それどころかまた怖い顔になって懐から何かを出してきた。それは。
 小刀だった。それを旗のポールの上にしゃがみ込んでいる小次郎に対して投げたのだった。しかも狙いはかなり正確だった。それを見て小次郎は思わず慌てた。
「うわっ、何しやがる!」
「さっさと戻って来い」
 慌てて首を左に捻ってその小刀をかわした小次郎に対して告げる。
「ふざけるのもいい加減にしろ。姫子様の御前だぞ」
「だからっつってこれはねえだろうがよ」
「五月蝿い、さっさと戻れ」
 有無を言わせぬ口調だった。こうして小次郎を部屋に戻させた。だが何はともあれ小次郎は白凰学園に助っ人して入った。しかしそれを遠くから見ている男がいた。

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