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風魔の小次郎 風魔血風録
24部分:第三話 忍の掟その二
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何処かに姿を消した。後には壬生だけが残っていた。
 朝。風魔一族の面々は畳の部屋において卓を囲んでいた。そのうえで朝食を食べていた。
 メニューは白い飯に若布と豆腐の味噌汁、鰺の開きに納豆と海苔、それに漬物だった。そうしたものを食べながら話をしていた。
「これ美味いな」
「そうだな」
 兜丸が劉鵬の言葉に頷く。兜丸の横では項羽が左手で箸を持って味噌汁を飲んでいる。二人は漬物を食べていた。青菜の漬物だ。
「蘭子さんが着けたのかな」
「そうじゃないのか?」
 劉鵬は兜丸にこう応えた。
「この梅干も」
「そうか。蘭子さんっていい奥さんになれるよな」
「この納豆もそうですかね」
 麗羅はにこにこと笑いながら納豆を御飯にかけていた。
「自家製で」
「おそらくそうだな」
 その麗羅の隣にいた霧風が応える。
「この味は間違いない」
「いいものだ」
 項羽はやはり味噌汁を飲んでいる。
「ダシもいい具合に取っている。関西風にな」
「味はやはり関西か」
 竜魔もまた味噌汁を飲んでいた。
「関東は。どうもな」
「そうだな。やはり関西風が一番だよな」
「そうそう」
 彼の言葉に劉鵬と兜丸が頷く。
「飯が進む」
「劉鵬、御前またおかわりか」
 項羽は劉鵬が御飯を入れるのを見て苦笑いを浮かべる。
「また今日もよく食うな」
「そうか?」
「そうだよ。まあ俺も人のことは言えないけれどな」
 見れば項羽もおかわりをしていた。左手にしゃもじを持って入れている。

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