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風魔の小次郎 風魔血風録
146部分:第十三話 暖かい風その五
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ったのだ。
「絵里奈、御前はずっと生きられる。だから」
「わかっていたよ」
 兄への言葉は落ち着いたものだった。
「私があまり長く生きられないって。わかっていたよ」
「わかっていた・・・・・・」
「お兄ちゃんずっと無理していたよね」
 こうも兄に告げる。
「私の為に。ずっと戦ってきたんだよね」
「そんなことはどうでもいい」
 それは構わないというのだった。既にそれは捨てて生きていた、武蔵の今までの人生は全て妹の為に闘う、それだけであったのだ。
「俺は御前の為に」
「だからもうそれはいいの」
 兄への言葉は何処までも明るいものだった。
「もうね。私いなくなるから」
「馬鹿な、行くな!」
 必死に絵里奈を呼び止めようとする。

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